翻刻
【右丁】
そも我朝と申は国とこよ□□
はしめてさていさなきといさなみ
は彼国にあまく【「く」を脱字して左に〇を付け、右に「く」と書きつける】たり二はしらの
神と成て第一に日をうみ
給ふ伊勢の神明にてさた有
其次に月をうむ高野のにう
の明神月よみのみこ是なり
其次(そのつき)に海をうむ津(つの)国にお立
あるひるこの宮ゑひす三良【「郎」の代用】殿
にておはします其次に神をう
む出雲の国そさのおは大やし
ろにておはします其外末社の
ふるひとうは皆此神の惣社(やしろ)たり
【左丁】
神の本地をほとけとはよくも
しらさることはかなほんぢの
神こそ仏とならせ給ひつゝ衆
生をけど【化度】し給ふなれそれは
ともあらはあれ我朝と申は
よつかい【欲界】よりはまさしくまわう
の国と成へきをしんみつから
ひらけ仏法こちの国となす大
まわうたけじだい天【他化自在天】にこしを
かけ種々の方便めくらしていか
にもして我朝をまわうの国と
なさんとたくむによりて則天
下ふしきおほかりき此度のふし