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【右丁】
弟の別符のしんをもおなしこと
く罪科あるへかりしを島にて
の申やうありのまゝに申さらは
汝をは流罪にせよとていきの
うらへそなかされける其後大臣
殿こうのちやう屋へうつらせ給ふ
みたい所此よしきこしめしひとへ
に夢のこゝちして袂をかほに
あてなから涙と共に出給ふあ
はぬかさきの涙は理なれは
道理なりあふての今のうれしさ
にことのはもたえてなかりけり何
つらさに涙をさふる【押さえる】袖にあまる
【左丁】
らんみたい所はうさのみやの御
しゆくくはんのよしを御物かたり
有けれは大臣なのめに【いい加減に】おほしめし
立させ給ふ御願はことのかすにて
かすならす金銀珠玉をちり
はめ給ふ其後大臣殿いきの
うらの釣人に尋ぬへきしさい
ありいそき参れと御使立いか
なるうきめにかあふへきたゝ鬼
に神とるふせい【ひどく恐れることのたとえ】にてこうのちやう
屋へ参り庭上にひれふす大
臣殿は御らんして命のしうにて
ある物かなにとておそれをはなし