翻刻!地震・災害史料

コレクション: 国文研地震

地震津波/末代噺の種 - 翻刻

地震津波/末代噺の種 - ページ 10

ページ: 10

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《割書:大地震|大津浪》忠臣蔵九段目抜文句 【上段】 寒空(さむそら)といひ    此度の  おもひがけない   ぢしん ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 仕(し)よふを爰(こゝ)に   大屋の  見せ申さん    小やがけ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 風雅でもなく    大道のかこ い(ママ)で しやれでなく    酒のんでゐる人 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー とんと絵(え)に    大黒はしのふね   書(かい)たとふり    はんこうに引合            してゐる人 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 折角(せつかく)おもしろふ  ちして茶屋から え(ママ)ふた酒      とんで出る客(きやく) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー たすきはづ      昼(ひる)めし前の して飛(とん)で出る     ゆさ〳〵 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 是上られいと     用意(ようい)の  さし出(いだ)す       気(き)【氣】つけ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 飛脚(ひきやく)が来(き)たらば   遠方(えんほう)へ  しらせいよ      出(だ)す手かみ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー おまへなり     大工方 わたしなり      手伝 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 是は〳〵       往来(わうらい)で瓦(かはら)が  いたみ入     おちてけがした人 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー わたしが役(やく)の   大地しんで    二人(ふたり)まへ   にはかに男世帯(をとこせたい) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー いかにやくそく   津なみで  なればとて      死(しん)だ人 【下段】 様子(やうす)に依(よつ)ては   諸方の きゝ捨(すて)られぬ     大つなみ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー おやの欲目(よくめ)か   新たち  しらねども    家にゐる人 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー そりや真実(しんじつ)か   大こくはしの  まことかと     噂(うはさ)を聞(きく)人 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 家(いへ)にも身にも    銘々(めい〳〵)にかねを かへぬ重宝(てふほう)    もたして             逃【迯】す人 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 途方(とはう)にくれし    在所(さいしよ)の親(しん)るいより をりからに      むかひに来(き)た人 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー がてんがゆかぬ   つなみで止(やん)だと コリヤどふじや   おもふに又ゆさ〳〵 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 遊興(ゆうきよう)に耽(ふけ)り大(おゝ)  見舞かこつけ 酒(ざけ)に性根(しやうね)を乱(みだ)し  茶やへ行 息子(むすこ) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日本一の       外(そと)へも出すじまん あほふの鑑(かゞみ)      顔(がほ)でへたつてゐる人 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 嘸(さぞ) 本望(ほんもう)で     材木屋 こざらふ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー かういふ事が    年より子共を  いやさに      在所(ざいしよ)へ預(あつけ)た人 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 絵面(えめん)にくはしく    遠方(えんはう)へ手紙に   書付(かきつけ)たり      封(ふう)じ込(こむ)はんかう ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 移(うつ)りかはるは    ぢしんも納(おさま)り   よのならひ     春(はる)のしこみ