← 前のページ
ページ 1 / 1
次のページ →
翻刻
【巻物の題箋】
百人一首絵【繪】抄 二十
【本文】
此哥の心は宇多の帝のおん時
かのみやす所にしのびて通ひける
にあらはれて後によみてつかはしたる
哥也わびぬればとはよろづの思ひの
つもりてやるかたなきをいふ也されば此
事あらはれたる二人ははじめも今も名
の立たる事同じければもはや身を
つくしてもあはんと思ふ也といへり
身をつくしてもとは身をはたし
てもといふ事なり
【絵札】
元良親王(もとよししんわう)
わびぬれば
今(いま)
はた
おなじ
難波(なには)
なる
【字札】
身を
つくし
ても
逢(あは)んとぞ思ふ
【画面右下】
国【國】貞改二代
豊国【國】画