翻刻
此役者附は五代目団十郎蝦蔵と改名倅
海老蔵六代目 団十郎(十四才)と改名せしときのもの也
○ゑび蔵口上に祖父親は海老蔵の文字を付
ましたが私がえびは天鰕(ざこ えび)で厶【ござ】り升 祖父柏莚私は
白い猿と書て白猿と申升此心は名人上手には毛
が三筋足らぬと申義で厶り□【升?】と口上評判有
ける故口上にて入のあるは【分?】恥のうちと四日限にてやめし
となり 改名の発句
〽毛が三すち 上手に足らず蓑寒し
此句を聞て
〽卑下してもしらさるものゝあるべきや
足らぬ 三すぢは三升にて足る
吉川 露翰
又ざこえびとの口上をきいて
〽鰕の卑下ざこと思ども評判は
げに大鵬の羽根もしばらく
立川 焉馬
寛政三