翻刻
【右丁】
海芋(かいう) みづばせを
信州(しんしう)野州(やしう)䓁(とう)#3には自生(しせい)あり水沢中(すいたくちう)にあり宿根(ふるね)より生(せう)す葉(は)は沢瀉(たくしや)#1に似(に)て長(なか)く大(おほひ)に長(なが)き物(もの)二三
尺 短(みじか)きもの一尺 許(はかり)夏月(なつ)葉間(はのあいだ)より花(はな)を開(ひら)く蓮花(れんげ)の一弁(ひとへら)の如(こと)くにて白色 形(かたち)芋(いも)の花(はな)に似(に)たり根(ね)は
白芋(あをがら)に似(に)て塊(かたまり)長(なが)し根(ね)《振り仮名:味|あじ■【わヵはヵ】ひ》薟(ゑごく)口に入は唇(くちびる)舌(した)を剌(さす)#2が如(ごと)く大毒(だいどく)あり
一種 さぜんさう たるまさう くせんおんれん ゑごな《割書:羽州|米沢#1》
べいこのした《割書:出|羽》 シケレベキナ《割書:蝦|夷》
江州(こうしう)伊吹山(いぶきやま)勢州(せいしう)越中(ゑつちう)出羽(では)䓁(とう)#3にあり正二月 宿根(ふるね)より先(まつ)花(はな)を生(せう)す天南星(てんなんせう)に似(に)て大(おほい)にして紫色(むらさきいろ)
形(かたち)観音(くわんおん)に円光(ゑんくわう)《割書:ふなご|こう》あるが如(こと)く又(また)達摩坐禅(たるまさぜん)の形(かたち)にも似(に)たり
一種 白花(はくくは)の物(もの)
形状(かたち)前種(ぜんしゆ)と同(おな)し但(たゞ)花(はな)白色(しろ)なり
【左丁】
海芋(かいう)
【版心の中央】海芋