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―第四章 市政の沿革 七六
せり。△八月二十二日、久邇宮殿下近衛師団長に御栄転御赴任に付き本市へ金五百円御下賜あり。△十月一日より一週間
に亘り高師村天白原に於て、陣地攻防演習を挙行せられ、畏き辺より、東宮殿下及侍従武宮を御差遣あらせられ。尚、久
邇宮、梨本宮、朝香宮、北白川宮、閑院宮の五宮殿下及李王世子殿下には、演習見学の為御来豊遊ばされたり。其他文武
大官貴顕縉紳来集して当市空前の盛況を極めたり。△各宮殿下に対し本市より真綿一箱づつを献上せり。△皇太子殿下よ
り本市へ金百円御下賜。△十一月六日前助役山本松二氏へ本市より特別
慰労金六百円を贈る。△十一月二十三日休戦条約成立につき八町高等小
学校に於て市主催祝賀会を挙行し宮内大臣内閣総理大臣、大谷軍司令官
聯合与国大公使へ祝電を電送せり。△十二月二十日市参事会員の補欠選
挙を行ふ。
大正八年 △五月七日皇太子殿下御成年奉祝式を八町高等小学校内
に挙け、宮内省式部職及東宮職へ賀表電
奏。小学校児童の旗行列を行ふ。午后六
時より十八聯隊練兵場に於て祝賀会を開
催せり、来会者一千五百余名小学校生徒
の提灯行列を行ひたり。△十月二十二日
石田甲太郎助役に就任。△本年に於て予て工事中なりし萱町線竣成を告げ交通運搬の便大に開たり。△七月一日講和条約
調印の報あり市長より宮内大臣宛賀表を電奏しを宮内、総理、外務、陸海軍各大臣並に与国大公使へ祝電を発送せり。
【囲み内のテキスト】
本日ヲ以テ皇太子殿下御成年式ヲ行ハセ給フ
皇運益々隆昌天壌ト倶ニ窮リナシ臣等感激ノ
至リニ堪ヘス恭ク祝シ奉ル茲ニ豊橋市会ノ議
決ヲ具シ臣忠男誠恐誠惶謹ミテ白ス
右御執奏ヲ請フ
大正八年五月七日
【囲み内のテキスト】
本日ヲ以テ御成年式ヲ行ハセ給フ 皇運益々
隆昌天壌ト倶ニ窮リナシ臣等感激ノ至リニ堪
ヘス恭ク祝シ奉ル茲ニ豊橋市会ノ議決ヲ具シ
臣忠男誠恐誠惶謹ミテ白ス
右御執奏ヲ請フ
大正八年五月七日
【図の説明】助役 石田甲太郎氏
大正九年 △五月衆議院議員選挙あり。△十月一日第一回国勢調査
を行ふ世帯数一二、九〇八。人口男二八、三一三人、女三四、七八三人計
六三、〇九六人、△十月十日より三日間に亘り市会議員選挙を行ふ。△仝
二十四日大口喜六氏市会議長に鈴木五六氏副議長に当選せり。△仝日市参
事会員の改選を行ふ。△十二月名古屋電灯株式会社が豊橋電気株式会社を
合併せんとするあり、茲に電灯問題の端を発せり。
大正十年 △一月細谷市長満期退任となりしが、翌二月同氏再び市長に就任せり。△仝月二日収入役富田良穂氏退
任仝日徳島忠次郎氏之に代はる。△第十五師団は満洲駐剳の大命を受け三月より一部の留守部隊を留め主力を以て南満洲
鉄道沿線各地に駐屯することゝなりしを以て、本市は渥
美郡尚武会と聯合して三月廿四日八町高等小学校に於て
派遣将校及准士官を招待し盛大なる送別宴を催したり。
次いて四月に亘り逐次出発する派遣部隊に対しては一般
市民学校児童生徒在郷軍人、青年団等盛大に敬送せり。
△五月、豊橋商業会議所を、中柴より本町に移転す。△九月二十日金子丈作氏市会議長に当選。△九月二十三日、市制施
行十五週年祝賀式を市役所前庭に挙げ、式後八町高等小学校内に於て盛大なる祝賀会を開催せり、市内国旗を掲揚し軒灯
を吊し。市内小学校児童の旗行列及提灯行列、市中を練り歩きて、非常なる賑ひを呈せり。△十月、助役石田甲太郎氏は
橋本書記を随へ満洲駐剳中なる第十五師団の各部隊を慰問し、酒肴料を贈りたり△十二月二十二日花田町字守下なる松葉
【囲み内のテキスト】
講和条約調印巳ニ成リ我帝国ノ正義公道遂ニ
克ク光輝アル終局ノ成果ヲ収ム欣躍何ソ堪ヘ
ン茲ニ豊橋市会ノ議決ヲ経謹ミテ
陛下ノ万歳ヲ祝シ奉ル請ン御執奏アランコト
ヲ
大正八年七月一日
【図の説明】収入役 徳島忠次郎氏
【図の説明】市会議長 金子丈作氏
―第四章 市政の沿革 七七