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家苦(やく)はらひ
〽アヽラ
うるさいな〳〵
今(こん)ばんこよひの雨風(あめかぜ)に家(いへ)くら堂社(どうしや)おしなべて町(まち)もやしきも
おに瓦家根板迄(かはらやねいたまで)もさらひませう去(きよ)ねんの如くの鯰(なまづ)めが
一周忌(いつしうき)にははやて風(かぜ)八月すへの五日(いつか)はや軒(のき)なみそろふ家〻(いへ〳〵)も
きのふの無事(ぶじ)はけふの苦とかはるもはやき飛鳥川(あすかがは)岡は渕瀬(ふちせ)の
大出水(おほでみづ)かぜにはおそれ入豆(いりまめ)のさて〳〵ふくは福(ふく)はうち懇なお門(かど)を
ながむればそらに戸板(といた)が舞上(まひあが)り平地(ひらち)の池(いけ)となるうみに泪(なみだ)の
雨(あめ)の水(みづ)ましてながるゝ|船(ふね)や竹(たけ)いかだながいものにはまきはしら
立(たち)よるかげの大木(たいぼく)も根(ね)から折口死出(おれくちしで)の山寺(やまでら)にはかなきおり
からにともやくはらひがとんで出ふくろの中へさらり〳〵
風雷散人戯述 紋【丸に三つ巴】