翻刻
嶋田十郎左衛門様ふるふ表神保小路雉子橋通り小川町大
にふるひ小出信濃守様表長家崩れ本郷丹後守様松平
豊前守様御類焼又柳原式部大輔様表御門通り大ニ損す
板倉伊豫守様別条なく本多豊後守様戸田加賀守様焼
る凡御府内四里四方五千三百餘町家数寺院堂社損亡《ルビ:逸〻|つつく》
数へあぐるにいとまあらす中仙道は板橋ゟわらひ宿浦和
上尾大みやまでは大にふるひ其先は熊谷宿まで少〻ふるふ
日光道中は草加宿越谷ゟ其先幸手辺迄ふるふ又水戸海
道は市川松戸新宿辺ふるふ下総は行徳舟橋辺は分ケて
《ルビ:夥敷|おびたゞしく》ふるふ奥州海道は野州宇都宮まてふるひ崩るゝ
其外江戸近在葛西ニ合半領又甲州海道八王子駒木根辺迄
ふるふまた青梅はんのふ所沢ちゝふ大みや辺まてふるふまた
九月廿八日大坂表大地しん遠州浜松城下少〻焼る大坂平の
橋そふ木町恨橋大に崩れ此辺所〻死亡壱万人程有之よし
如斯所〻大地しんにて人家ゆり潰れ出火なす場所あつて
かぞへかたし是か為に死亡なす老若男女単紙に望し《ルビ:難|かた》
く今こゝに其巨細をしるして遠国の人〳〵に安堵をなさ
しめんがため《ルビ:当|なと》是を一纜に伝るのみ