翻刻
《ルビ:今現|いまあらは》るゝ所の。三は《ルビ:求程|きうてい》《割書:は合心直立|の深程》の《ルビ:縮|しう》なり。四は《ルビ:地径|ちけい》《割書:本座と目的と。其|両間地中の直径》
なり。五は《ルビ:空径|くうけい》《割書:本座と目的と。其|両間空中の斜径》なり。其五を《ルビ:種|たね》の《ルビ:為|ため》に《ルビ:目的下|めあてさかり》の《ルビ:術|じゆつ》
にて《ルビ:量置|はかりをき》たる。《ルビ:空径|くうけい》の《ルビ:間数|けんすう》八十間に《ルビ:量合|はかりあはせ》。《割書:盤中の斜の墨を。八夾に|夾み。十間の矩とす。勿論》
《割書:此斜墨を。一夾に夾みたる|ときは八十間の矩と名く》《ルビ:其矩|そのかね》《割書:斜の墨を八夾に|夾たる十間の矩》をもて。《ルビ:彼|かの》三を《ルビ:量|はか》るに《ルビ:五夾|こけう》
《ルビ:七分|しちぶ》あり。《割書:一夾八十間なり|七分は七間なり》五夾七分は《ルビ:即|すなはち》五十七間なり。是(これ)《ルビ:求程|きうてい》《割書:谷心直|立深程》
《割書:五十|七間》の《ルビ:間数|けんすう》なり《割書:或は其矩にて。四を量れば地径の遠程なり。|其矩にて。五を量れは空径の遠程と知べし》
《ルビ:量深一術方|りやうしんいちじゆつはう》
此術もまた《ルビ:前術|せんしゆつ》《割書:量深二|術方》にひとし。《ルビ:但|たゞし》其《ルビ:用|やう》は《ルビ:一|いつ》なりといへども。
其《ルビ:法|ほふ》は《ルビ:異|こと》なり。前術は二術《割書:遠近術|高深術》をもて《ルビ:量|はか》り。此術は一術を
つとめて知(し)るなり。其《ルビ:大略|たいりやく》《ルビ:遠近術|えんきんじゆつ》の《ルビ:前後|せんご》《ルビ:開|かい》に《ルビ:准拠|じゆんきよ》すべし。
《ルビ:猶|なを》術中に《ルビ:巨細|こさい》を《ルビ:記|しる》す《ルビ:照|て》らし《ルビ:考|かんかふ》べし
術云《割書:下に図する|所をもて云》《ルビ:品々|しな〳〵》作法のことく《ルビ:始計|しけい》して《ルビ:後|のち》㊀本座に盤を
《ルビ:直立|ちよくりう》に《ルビ:居|すへ》。《割書:盤の居やう|前のごとし》定規に《ルビ:針|はり》を《ルビ:刺|さし》。《ルビ:盤艮|はんごん》を要にして斜に谷《ルビ:心|そこ》の
目的を見込。墨を《ルビ:引|ひき》㊁《ルビ:良地|りやうち》をえらびて《ルビ:正|まかね》に《ルビ:後|しりぞ》き。間数を定て
《割書:高深術開の間数も亦|三十分一の法を用ゆ》《ルビ:開除|かいじよ》《割書:後当開|二十間》を《ルビ:求|もとめ》。開印を立て是を見通。残印を
《ルビ:立|たて》㊂《ルビ:開地|かいち》に《ルビ:迂|うつ》り。其《ルビ:印|しるし》《割書:残印|を云》を《ルビ:再見|ふたみ》して盤を《ルビ:方正|はうせい》に《ルビ:極|きはめ》㊃また其
《ルビ:盤艮|はんごん》を要にして《ルビ:谷心|こくしん》の目的を見込。墨を引。《ルビ:然|しか》する時は三四五
の形と。《ルビ:別|べつ》に《ルビ:差一口|しやいつこう》《ルビ:現|あら》はれ。《ルビ:盤面|ばんめん》大成す
今現るゝ所の。三《割書:三とは差口より上を号く。此縮口実は差口と合して。谷心の|直立なり。故に合して求程とすべしといへども。其術に随ふ時は。》
《割書:甚はだ鑿なるが故に。差口を省ひて|爰に直立の深程と名け。求程に用ゆ》は《ルビ:求程|きうてい》の《ルビ:縮|しう》なり。五は《ルビ:仮借|かしやく》なり。四
もまた《ルビ:仮借|かしやく》とす《割書:四は元来仮借にあらず。本座より谷心まで地中の直径なり。|然れども本理にしたがへは。還て其術鑿なるゆへに。今略を》
《割書:もちひて|仮借とす》《ルビ:差|しや》は《割書:差とは三より|下をなづく》《ルビ:開除|かいじよ》《割書:後当開|二十間》の《ルビ:縮|しう》なり。其《ルビ:差口|しやこう》を《ルビ:開除|かいじよ》の
間数二十間に《ルビ:量合|はかりあはせ》。《割書:差口と一夾に夾み。|二十間の矩と名く》其《ルビ:矩|かね》をもて。《ルビ:彼|かの》三《割書:本法に拠るときは|三と差と合して》
《割書:求程の間数なれども。然すれは其法鑿なる故に。|今略法を用ひ。差を加入せずして求程にもちゆ》を《ルビ:量|はか》るに《ルビ:二夾半|にけうはん》あり。