翻刻
【右丁上段】
やまとうたは人の心をたねとして
よろつのことの葉とぞなれりける
世中にある人ことわさしけきもの
なれは心に ふるを見るものにて
物につけていひ出 る也花に鳴
うくひす水に
をきけはいきとしいけるものいつれ
か哥をよまさりけるちからをもい
れすしてあめつちをうごかしめ
に見えぬ をもあはれとおも
はせをとこ女のなかをもやはらけ
たけきものゝふの心をもなくさ
むるは哥也この哥あめつち
ひらけはしまりけるとき《割書:あまのうきはしのした|にてめをととなり|》
《割書:たまへることを|いへるうたなり|》