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翻刻
京都出火方角附
頃は弘化三午年閏五月十九日夜酉ノ刻頃
大北風はげしくあるいは東風を吹まぜ
そら一面にかきくもりすなをまきあげ
つちけむりを吹たて何となくものすごきおり
からばんま半しやら時の聞人事の足おとをび
たたしくこは何事やらんと人々おとろきたち出
見れば寺町屋にしきこうじへんより出火
して風はげしければたちまち大火となり
あたかも天をこがすがごとく老若男女
親にわかれ子にわかれ諸道具等をもち出
四方にみちくさんらんすさてそれより
ぎおんたび所町此へん不残西は寺町より
まがりまで焼此は錦こうじ両かわともやけ南
は四条道りあやのこうじ両かわ不残焼同二十日
午ノ刻烏丸まてやけとまることしかり