← 前のページ
ページ 1 / 1
次のページ →
翻刻
大旋風(おゝつむじかぜ)
よは浅くさ公園ニ住なるゆへ
即刻現場ニ走付風中に
実地ヲ聞ノ上記ス
〇時明治廿五年八月三日午後三時三十分浅草馬道町八丁目一番地
俗(そく)二藪(やふ)といへる裏家よりとつぜん旋(つむじ)風起り家根をめくり
戸(と)障子(せうじ)畳(たみ)箱類(はこるい)ヲ巻上げ其外庭中の松の大樹(たいじゆ) も 中途(ちうと)より
折(おり)柳(やなぎ)を根(ねこ)こぎになし卷たて〳〵中天はるかにこつ巻上ル事
物すごく中にも五才の小児一丈二三尺巻上られしも幸(さいわい)にして
気我(けが)もなし市村座家根もはそんし東北今戸地方へ巻立なから漸(ぜん)す
しつまりしハ前代未聞之次第なり
【絵図中】
小国支
五才小児
だんご
市村座
明治廿五年八月五日印刷仝年仝月ハ
出版印刷兼発行者浅クサ馬道丁
六丁目十五バンチ 柘植鉄吉