翻刻
西洋雑記二編巻之一
小東洋 夢游道人 筆録
亜弗利加州巨人の骨の説
西洋開基第三千八百六十九年《割書:日本崇神天皇の十九年漢の昭帝|の元鳳二年壬寅にあたる》
にあたりて羅馬(ロオマ)国の猛将「クヰントス セルトリウス」なる者軍を師
ひて亜弗利加州の貌利太尼亜(マウリタニア)国を攻破りて其「チンギス」といへ
る城地を攻取れり此地に「アンテウス」といふ人の墓あり土人
相伝ふていはくこれ数百年前の人にしてその身躯
巨大なる事奇異にして凡人にあらす歿してこゝに
葬そと「セルトリウス」これをきゝて敢て信ぜすこれかな
らす妄誕の説なりとしてすなはち其墓をあばきて