翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

鎌田又八 2巻 - 翻刻

鎌田又八 2巻 - ページ 10

ページ: 10

翻刻

らうぼ【?】ち にそみし くちを □□の な か れ にて すゝ ぎ た か へい をと び こへ   る たしか に今のは嘉右衛門が はゝじや□□れ□ ともがてんのゆ か ぬ かま田 又八あり ある つ き となり むらきぬやがまへ          を とをり    し に らうば く□□ □□ にちそ みて へいを    ひとよと【?】 のりこへ□ちに るていをみとゞ       くる

現代語訳

老婆が血に染まった口を小川で漱ぎ、高い塀を飛び越えるのを見た。 「確かに今のは嘉右衛門の母親だったが、どうにも合点がいかない。」 鎌田又八がある月のこと、隣村の絹屋の前を通りかかったところ、老婆が血に染まった口で塀を一跳びで乗り越えて行くのを、はっきりとその様子を見届けた。

英語訳

An old woman rinsed her blood-stained mouth in a small stream and leaped over a high fence. "That was certainly Kaemon's mother, but something doesn't make sense." One month, when Kamata Matahachi was passing by the silk merchant's house in the neighboring village, he clearly witnessed an old woman with a blood-stained mouth leap over the fence in a single bound.