浅香市集

コレクション: 浅香市集

浅香市集 - 翻刻

浅香市集 - ページ 15

ページ: 15

翻刻

草の露何の苔もなく居直りし 一 茶 黄鳥に蔦葉らまえて眼きけり 武曰 はつ雪や老はものに母あき安き 雲帯 美濃  一箱 行春遠見て居る淀の渡り哉 美濃  加賀 繁 文火すえて其日母かえす花見哉加賀 甘谷 星 とうふくわん 近江  朝戸から辺に出たり花の雲 近江 申斉 炭くたく人になれけり朝すゝめ 千影 右の声遠増りして夜はかすむ 可盈 以松に盃さゝん保登ゝ岐者  黄鳥のある日野そまる柳哉 柏  けふの日を菊は忘れす八重花 しう 木からしの行違ふ名か嵐の 文常 白雨の過て人すむ庵哉《割書:飛騨|》儲史 長き日の卯月は鷺の世界哉越后巣也