浅香市集

コレクション: 浅香市集

浅香市集 - 翻刻

浅香市集 - ページ 20

ページ: 20

翻刻

竹の香のせりにあまるや春のる     里雪 粟まきよ此の空見て蓑からせ      麦草 降盛を替出てはなす朝戸哉       こたふ 一卯の花に月かあたるか数そむる    荷乙 帰る日母に意地に写し藪の貯      可麿 花はまた風をなくさむさまり哉     竹馬 一駕魂なくや江上樹を藁踊       孤山 一声の膾にかける夏野にな       車焉 山ふきや夏を待僧の空詠        啓山 一久保之壷む湖水湯もの暑哉      一蕙 花鶏卵花鶏卵の春のいつあらん     碓令 梅のたゝ眼て見る花にあらぬ哉     金令 陸奥 卯月とは花に別れし名なるへし     冥々 別なして花見る日聖てほしき哉     秋夫 火を打て鯨魚物かんけんけふの月    五陵