翻刻
【右側上段】
天下の名剤
こえのよくでるくすり
墺国維也納大学内科教授ノートナーゲル氏原方
THE MEDICINE FOR CLEARVOICE 声調丸
●第一 大声(おほごえ)を発(はつ)せんとすれば先(ま)づ此薬(このくすり)を用(もち)
ゆべし必(かなら)ず声(こゑ)の疲(つか)るゝことなし●呼吸器諸病(のどのやまいいろ〳〵)
其他(そのほか)渾(すべ)て声嗄(こゑか)れ声(こゑ)の立ぬによし亦咳(またせき)を鎮(と)め
痰(たん)を去り咽喉(のど)を和(やわ)らげて自(をのづか)ら永(なが)く呼吸(いき)を続(つゞ)
かしむるの功(きゝめ)あり故(ゆゑ)に軍人(ぐんじん)演説家(えんぜつか)音曲家(おんぎよくか)僧(そう)
侶(りよ)其他(そのた)落語家(らくごか)義太夫(ぎだいふ)芸妓(げいぎ)等平生音声(ふだんこゑ)を使(つか)ふ
人 持薬(ぢやく)として服用(もちゐ)し又 音声(こゑ)を発用(だす)せんとす
るに先(まへ)ち此薬を服用すれば必(かなら)ず美声(よきこゑ)を発(だ)す
るは勿論(もちろん)音声(こゑ)の疲(つか)るゝことなし●定価金五銭
●十銭●二十銭●五十銭●送料二銭宛為替
は浅草郵便局切手代用一割増
東京市浅草区諏訪町廿四番地
発売本舗《割書:売薬|問屋》兼子東洋堂
《割書:実効保証 東京|特約弘売 両国》大木口哲
当市内は勿論全国到る処の薬舗売薬店にあり
【右側下段】
へちまの水さらし製
御水おしろい広告
登録商標 ㊇ 御水おしろい 小瓶定価
しら露 金六銭
大瓶定価
金十銭
共口瓶入
金廿五銭
此水おしろいはへちまの水にてさらし御
顔の薬をえらみ麝香龍脳は良品を以て製
したる所にしてはたに香気を保ち衛生要
用の早化粧なり
東京市京橋区銀座三丁目四番地
㊇ 大坂屋号 松澤八右衛門
●電話番号五百三十四番
東京市其他諸県下之有名小間物店売薬店に売捌特約
有之候間御もよりにて丸八の水白粉と御尋登録商標御
注意御買入願上候◎請売御好みの御方へは割引御相談
可仕候
【左側上段】
●衛生御化粧用《割書:全世界|無 比》
定価一個金卅五銭●三個箱入金一円●小形一個金
廿銭●三個入金五十五銭●郵券代用不苦
候。但し郵送費大形一個四銭〇小形
一個二銭に御座候
リスリン石鹸
一名麝香シャボン
此石鹸を
常に用ひ玉は
ゞ皮膚を艶麗ならし
むるは勿論香水を用ひ匂ひ
袋を携提するの必要なく衛生経
済共に全たき純良有功の佳品なり
右三個箱入体裁頗る美麗なれば貴顕縉紳貴夫人令嬢方への
御進物には最高尚優美の佳品なれば続々御求の程希上候
発売元東京銀座一丁目 佐々木玄兵衛
●取次所は全国至る処に有り御最寄にて御求め可被下候●尚取
次無之き御地方は代金郵便為替又は郵便切手を以て御送奉願候
【左側下段】
大倉書店刊行書目【上部に横書き】
東京女学舘講師国分操子編集
増訂ニ版【上部に横書き】《割書:日用|宝鑑》貴女の栞 和本全二冊【下部に横書き】
●正価金一円五十銭郵税十八銭帙入十五銭増
上朝廷の事より下民間の細事に至る迄苟も女子の
修む可き課目百般を懇切に説き示したる貴婦人令
嬢の良師友なり
関根正直編纂 阪正臣編集
筆の行かひ 全二冊【下部に横書き】
●正価一冊に付廿八銭郵税一冊に付六銭づゝ
阪正臣編纂並に書
ふみの山くち 全一冊【下部に横書き】
詞の五くさ 全一冊【下部に横書き】
小野鵞堂書
女子手紙の文 全一冊【下部に横書き】
右三種正価一冊に付卅五銭郵税一冊に付四銭宛
以上の四種は高尚優美女子書翰文にして何れも木
版綴にして文は好作例字は良習字手本なり
落合直文校閲 白鳥菊治 早川鶴吉著
増訂ニ版【上部に横書き】《割書:普通|教育》書翰文 和綴全一冊【下部に横書き】
●正価卅五銭郵税四銭
書翰文体の組織ゟ日用往復文例二百八十題を掲ぐ
御送金は郵便為替亦は郵券代用にて願上候【下部に横書き】
発行所《割書:京本区一目|東日橋通丁》大倉書店 《割書:銀ニ目|仝座丁》同分店【下部に横書き】