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コレクション: STAGE3

天保十六年乙巳七曜 晴雨考 土御門殿御免 - 翻刻

天保十六年乙巳七曜 晴雨考 土御門殿御免 - ページ 1

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天保十六年乙巳七曜晴雨考土御門殿御免  濃州 広江永次蔵板 【上段】 吾 ̄カ邦自_レ古占-候-家雖 ̄モ_レ 多 ̄クト然 ̄モ惟 ̄レ論 ̄ソ_ニ五-運六- 気及易之年卦 ̄ヲ_一未 ̄タ_レ有_下推_ニ歩 ̄メ日月五-星之 行処 ̄ヲ_一而 ̄メ察 ̄スル_ニ其順-逆留-退見-伏合-闘及 ̄ヒ衆 星 ̄ノ之明暗 ̄ヲ_一者_上何 ̄ソ其疎 ̄ヤ也哉余深 ̄ク患 ̄フ_レ焉因 推-度 ̄ヲ之 ̄ノ_一而論 ̄ス_ニ晴-雨水-旱豊-凶 ̄ヲ_一名 ̄テ曰 ̄ク_ニ七-曜 晴雨考 ̄ト_一庶幾 ̄ハ於 ̄テ_ニ耕-作養-生 ̄ノ之道_一亦有 ̄ル_ニ少 補_一焉然 ̄モ未 ̄タ_レ満 ̄タ_ニ積年 ̄ノ功 ̄ハ_一則安 ̄ソ識 ̄シ_レ無 ̄ニ_ニ其 ̄ノ齟-齬_一 哉見 ̄ル者察 ̄セレ_レ諸 ̄ヲ   軌曜亭主人述 凡例 十精(じつせい)といふは両日の内に雨かゆきふること也又は風と 成る事有〇地震と有日は変(へん)ずれば風又は雷(らい)と成るも あり〇木火土の三星は晨見(しんけん)といふ日より日出の方に卑(ひく)くみへて 日々に高く成中天を経て夕見(やうけん)と云て日入の方に日〻に卑く 見へ夕(やふべに)不_レ見(みえず)といふ迄見ゆるや〇金水のニ星は晨見(しんけん)しらふ日より 日出の方に卑く見へ夫より日〻に高く成るて次第に卑くなり 晨不見(あしたみへず)といふ迄見ゆる夕見とは日入の方に卑く見へ日々に 高く成り当て又次第に卑くなり夕不見といふ迄見ゆ るなり夫より又晨見と成也此二星晨見夕見晨不見 夕不見といふ最後一両日に風雨あるべし 旗蒙大荒落歳(キ□トノミノトシ)六気  初之気陽明燥金 去甲辰十二月十三日ヨリ当乙巳二月十四日マテ 此気の行るゝ間 厳寒(けんかん)改りてはげしく烈(れつ)風雷を起し厳最 堅氷(けんひやう) の令切行れ雲みだれ寒風 怒号(どごう)しあられきりを降し除風 寒凝(かんぎやう)有りて樹木を凋枯(てうこ)し漳(しやう)気立のぼりて定朖がたく 故に持花等も諫也民西は翌朝にて頭目足膝(づもくそくしつ)痛み疫風流行 あらん月令日孟春行秋令則其民大疫焱風暴雨総至 二之気大陽寒水 二月十四日ヨリ四月十六日マテ 此気の行るゝ間 温暖(おんだん)の望なる一色に冴(さへ)かへりて重望深く風烈 しく雪走等有て水も氷て霜さへ降て草木の若葉(わかば)も寒気? の強(つよ)きに備上焦(そなえうへこがれ)して花房崩(はなふさくづ)れ芽(め)を害(がひ)し寒雨|数(しば〳〵)至りて 温暖と成地震と成て薄暑欝蒸(はくしようつさう)の霖雨して水□□□ かたし是より暑令といふ也民病 熱(ねつ)於 中儘寒手足膝の患有 三之気厥陽風木 四月十六日ヨリ六月十九日マテ 此気の行るゝ間司天の号令 強(つよ)く来りて雷霆(らいてい)の気うごき炎暑 沸騰(ふつとう)して雨足爰にて風望となり雷鳴有て万物共に栄へ 條長暢達(えたなかくのびうね)る也変令来れは風発振怒催抜(ふうはつしんどさいばつ)のあらしある土地も あらんか藍(らん)風は毎日吹といへ共旱と成りて雷雨も来るべし人病は 眼疾泣出耳鳴掉眩巓疾(がんしつなみたいでみゝなりへてりんてんしつ)の患あり  四之気少陽君火 六月十九日ヨリ八月廿ニ日マテ 此気の行るゝ間風雲みだれ動て薄暑幇鬱燠(はくしよふういく)あり雷気にて雨雲 を含み温熱(うんねつ)となり気は入替つて在泉の勢を兆(きざ)すよりて白 露以前の大根 穏(やすらか)ならず雲乗りて霊峰(れいほう)を埋(うつむ)べし故に暴(ぼう)雨 暴風あらん民病 黄疸足胕腫脹(わうだんあしふしゆはり)或 瘧瘡痬(きやくさうやう)の患あり 五之気太陽湿土 八月廿ニ日ヨリ十月廿三日マテ 此気の行るゝ間燥湿のニ気かはる〴〵 争(あらそ)ひて天気も沈隠(ちんいん)と曇り 空と成冷気来り風雨別□折れて雨毎に涼気深し民病は 留満否塞脾腎(りうまんひそくひじん)の愁あり歳穀間穀(さいこくかんこく)とて麦麻豆蜀黍(むぎあふけまめとうきび) 赤豆粳糯(あづきうるちもち)の類なり是らの品は脾(ひ)気を養(やしな)ふ食物故に 飲食節(のみくひほとよく)して人 體(たい)を保養(ほよう)すべし 終之気少陽相火 十月廿三日ヨリ十二月廿三日マテ 此気の行るゝ間寒冷の節成共湿濡の気が化して不相雪也雨 露と成て氷も薄し例年(れいねん)の冬よりも氷の減(げんじ)方少く地中 深訳(ふゆんこく)して少し雨降ても道路燥(みちかわき)がたく雨も繁(しけ)き考なり 民病は温癘狂安目赤瘧痢瘍瘡流血(うんれいきやうほうめあかくぎよくとうそうりうけつ)の患あり 毎月朔日子正初刻七曜宿度《割書:左記タトヘハ正月一日水星ナシハ《箱:室一十二》|ト有ハ二八宿ノ内室宿ノ十二度ト云ヘナリ》      日      月      木星    火星    土星     金星    水星 正月  女  八   女  六   室一十二  心  五   女 一半  斗一十五  斗一十四 二月  危一十六   危  七   壁  三  箕  初   女  五  虚  八  危  七  三月  壁 九半   壁  七   壁一十〇  斗 九半   女 七半  室一十五  奎一十一 四月  胄  初   婁  四   奎 三半  牛  二   女  九  婁一十〇  胄  四 五月  単  七   単  三   奎一十〇  女一十〇   女一十〇  単一十二半 胄  五 六月  井  九   井 八半   婁  四  虚  九   女  九  井二十二  井  九 七月  柳  二   井二十九   婁  八  虚  九   女  七  星 六半  張  一 八月  張  五   張  二   婁  九  虚  二   女  五  翼一十六  張一十四 九月  翼一十五半  翼 五半   婁 七半  虚  二   女 三半  元一十〇  張一十六半 十月  元 四半   元  初   婁  四  危  一   女  三  尾  五  元  七    十一月 心  初   氏一十一半  婁  初  危一十六   女 四半  斗一十四  尾一十四 十二月 箕 七半   箕  三   奎一十〇  室一十三   女  七  虚  三  箕 四半 【中段】 年中総考太運は少商金運不及総令一年 司天厥陽風木司 ̄ル_ニ上半年 ̄ヲ_一在泉少陽相火在_ニ下半年 ̄ニ_一 当年の運は金運不及にして司天と相剋(さうこく)するゆへに 不和の年なれ共一 歳(さい)の化(け)は反(かへり)て木運平気の令を行 号(なつけ)て従革(じうかく)といふ経 ̄ニ曰 ̄ク之紀是 ̄ヲ謂 ̄ノ_ニ折扠 ̄ト_一扠気迺 ̄テ後 ̄レ生 気迺揚 ̄ル長化合 ̄セ_レ徳 ̄ヲ火政迺 ̄テ宣 ̄ヘ鹿類以 ̄テ蕃 ̄ル其気揚 ̄ル其用 ̄ハ 躁切其 ̄ノ動 ̄ハ鏗禁神厥美 ̄ノ経 ̄ハ頦喘其 ̄ノ蔵 ̄ハ肺其果 ̄ハ季杏 其実 ̄ハ殻絡其 ̄ノ殻 ̄ハ麻麦其味 ̄ハ苦辛其 ̄ノ色 ̄ハ白丹其畜 ̄ハ難羊 其蟲介羽其 ̄ノ主 ̄ハ明曜炎燎其 ̄ノ聲 ̄ハ商微其 ̄ノ病嚏頦鼿衂 従 ̄フ_ニ火化 ̄ニ_一也とあつて万物 温(あたゝか)に和といへ共 時候(とき)に往て厳寒(げんかん) はけしく陸風 雲凝(うんぎやう )一 般(はん)に来りては陽気も螿し於ところへ天気は 潔(いさきよ)く地気は明らかにして草木の花房 藤芽(ほうげ)の栄(さかへ)もちそく なるへし緑雨(りやくう)は時々ふり春は風多く燥金(さうきん)の令盛(れいさかん)にして湿(しうは) ある物もかわきやわらかに脆(もろ)き草木は枯焦(かれこかれ)する也度は暑気(しよき) 強(つよ)く行れ秋残照甚しく国所(くに)によりて旱(ひてり)もあらんか 冬は例年(れいねん)よりも温湯(おんとう)の暖(あたゝか)なる日多く霜雷も薄(うすく)き考 なり五穀は色青き物にうき物すきもの脈絡(みやくらく)ある物 すべて中に梜(さに)のかたくあるものにし故に米麦黍 類あづきごま等吉くだ物はわもゝあんず梅等よし 畜(ちく)はにはとりさかん成へし余は順てしるべし当年 は陰年なれば万物が稚実(ちしか)する故にたねすきうへ つけに早き方其利多かるべし             三日月 正月【白抜きの文字】☽ 高く   《割書:此月は貴風有て戸相きり|尓いゝ曇示成(くもりすしなる)日間もあらん》             如図 元旦朝曇後風の考東北の風有は寒年霜有は七月に至てひでり 二日曇又は雪あらん三日風此日東南から吹は旱を□る西北より吹は水を 含四日夕月の南 ̄ニ木星みゆる五日夜金星の北 ̄ニ水星見る此日雨有は蚕悪 し四日五日十精六日晴は大熱と云七日晴八日雪又は風夕月に雲をほへは 雲当るへし九日雪十日曇十一日晴十二日晴は百果みのる土星晨見 十三日曇虹あらは秋果髙し十四日十五日十精なれ共風と成か方有は 水をわ十六日地震有也西南風吹は低果熱金星の北二尺計去て卑 見十七日晴水星晨不見十八日晴十九日曇廿日風晴は百果有也廿一日廿二日 地震晴は米安し廿三日雪廿四日廿五日十精廿六日曇り廿七日雪廿八日晴廿九日風      三日月 二月 ☽ 高く   此月は余寒強く強風有      如図   て霜多き考 一日晴風は安し二日三日四日晴成月の南 ̄ニ木星見五日六日十精七日八日 九日晴十日雨十一日曇十二日晴風木星夕不見十三日雨十四日晴此前後雷鳴有は 悪之年十五日十六日十精十七日晴は穀果望なしに地震有也十八日曇風十九日晴廿日 曇廿一日風廿ニ日雨金星夕不見廿三日雨廿四日曇廿五日廿六日十精廿七日曇風廿八日 晴廿九日風此日午前晴は早蚕よし午後晴は晩蚕よし三十日晴             三日月 三月【白抜きの文字】☽ 高く  此月は陰天雨をいゝ麦                如図  生長よろしき考 一日二日雨三日風若無風は穀多し雨は蚕吉水旱不時を云四日雪気五日六日 十精七日晴八日晴水星夕見九日曇り十日十一日雷気十二日雨十三日曇霜は 旱也十四日曇り又は雨十五日十六日十精十七日晴十八日曇水星夕不見十九日 廿日十精廿一日風廿二日晴木星晨見廿三日廿四日雨暁天月の南 ̄ニ土星見 る廿五日廿六日十精廿七日風廿八日晴廿九日晴此日晴は麦あし      三日月 四月 ☽ 高く   此月は温湯の気行て麦      如図   実や夜雨多は蚕凶し 一日晴二日雨風三日曇り四日穀安し五日六日曇又は雷七日晴八日九日十 精一日より九日迄冷気か十日曇十一日晴十二日曇十三日十四日晴東南風有は 奉稔也十五日雨水星晨見今日暖成は民病少し十六日曇十七日雨十八日十九日十精廿日曇 土星送行廿一日晴廿二日雨廿三日晴廿四日廿五日曇廿六日雨廿七日晴廿八日月の南に をく水星見る廿八日廿九日十精三十日曇火星の南四寸計去て土星みゆる 五月 ☽ 《割書:三日月|如図》 《割書:此月は金星井宿にある故に|国土により大雨出水あらん》 一日晴は米安し二日三日雨四日曇五日曇晴て房有は水を守る六日七日 晴は秋米安し八日九日十精十日曇出水あらん十一日晴十二日曇水星晨不見 十三日雨十四日晴十五日地震有也十六日曇風十七日雨十八日十九日十精此前 後国土により大雨出水有也廿日晴廿一日雨は年豊也廿二日晴金星 夕見廿三日曇り廿四日廿五日雷気廿五日月の南に木星見廿六日廿七日雨 廿八日廿九日十精三十日雷気風雨あれは来年米高し 六月【白抜きの文字】 ☽ 《割書:三日月|如図》《割書:此月は暖気強く雷鳴多し|金水のニ星近故国土により出水有也》 一日曇二日雨□有は寒年と云三日曇若雨有は米安し四日曇五日雷 六日七日晴八日九日十精十日曇今日東南風有は稲実入多し冬温也十一日 雷気十二日十三日晴十四日雷気十五日地震十六日雷気十七日雨暁天月の 南に土星見る 十八日晴月の南に火勢見る十八日十九日廿日廿一日十精廿一日 水星夕見廿二日あめ此前後国により大雨出水有也廿三日曇廿四日雷気 廿五日曇廿六日地震廿七日晴廿八日廿九日十精廿四日より廿九日迄涼気あらん 【下段】 上半年ハ司天厥陽風木易ハ【易卦の図】水火既済ニシテ         芙蓉戴 ̄ク_レ霜 ̄ヲ之意象 ̄ニ曰水在 ̄ハ_ニ火上 ̄ニ_一既済 ̄ナリ君子以思 ̄テ_レ患 ̄フ而豫 ̄メ而 防 ̄シ之 ̄ヲ経 ̄ニ曰厥陽司天 ̄ハ風気下 ̄ニ臨 ̄ミ脾気上 ̄ニ従 ̄フ用 ̄テ草體重 ̄ク肌 肉麥食夜口爽風行 ̄テ_ニ太虚 ̄ニ雲物揺動 ̄ス目轉耳鳴る有て 此卦は物の一 旦(たん)は成就するといへども末には破(やふ)るゝかたちなれは 上半年の内には地震度々あらんか又山崩れ湧水出る変も 計りかたし先風邪か専盛に行故に耳鳴眩暈咳嗽等多 し五穀は蒼物酸物吉故に麦麻は附の外よし毛虫は盛なるべし 下半年ハ在泉少陽相火易【易卦の図】火水末済ナリ 暁光浮 ̄フ_レ海之象花落 ̄テ_レ実 ̄ヲ之意在泉とは天令をうけて 此気の事を都る故政令の地泉に在をいふなり去辰十二月 中旬火星は中距にあり同土星は最(さい)高にありて夫より日々に 卑くなり七月に至てニ星共に最(さい)卑となる故に此星等赤色 の光甚しく其上に相火の気なれは残照強(さんしようつよ)く炎烈(えんれつ)ありて 地上 暑(あつ)く大熱して石も砕(くたけ)る程の余炎ありて霜雨の令 うすく早験事もあらん遂に熱湯涼の気かはる〳〵至 り幇燠(こういく)の炎咳に風 籟(らい)をふさぎ雷鳴となり熱 究(きはま) りて地震を起し天相 変(かは)り易(やす)き年なるべし五穀 にては蚕きものあかき物は熟実するなり民病は 瘧疾赤白痢急驚風等の患あらん      三日月 七月 ☽ 卑ク    此月は雷鳴多く残照強く      如図    高地は旱魃もあらんか 一日二日十精三日早風モヤ有は壱年四日五日晴六日曇気西南風有は米安し 七日八日風土星最卑九日晴十日曇十一日晴東南風有は冬炭安し十二日雱 又は地震十三日十四日十精十五日十六日雷気十七日曇十八日雨夜金星の南に 水星見十九日雨廿日廿一日雷気廿ニ日晴火星最卑水星逆行廿三日廿 四日十精廿五日廿六日雨水星夕不見廿七日廿八日晴水星逆行廿九日三十日晴             三日月 八 月【白抜きの文字】☽ 卑く  此月は涼風厳くして              如図  嗟気よろしき考 一日曇二日風三日四日十精五日曇六日地震七日晴八日九日風十日雨十一日晴十二日 雨十三日十四日十精十五日十六日曇十七日晴十八日曇十九日雨夜月の一尺計 南に木星見廿日曇廿一日晴廿ニ日曇西風有は末安し廿三日廿四日十精 廿五日雨廿日より廿五日迄冷気廿六日曇廿七日廿八日廿九日晴      三日月 九月 ☽ 卑ク    此月は涼風行るゝといへ      如図    ども害少き考 一日曇水星晨見二日三日晴四日水星晨不見夕月の南に遠く金星見四日 五日十精六日曇七日風八日晴九日雨北風は成年豊成九日十日雨十一日十二日晴十三日 曇若晴は冬晴多し十四日十五日十精十六日曇夜月の南に木星みゆる 十七日雨十八日十九日廿日晴廿一日風廿ニ日廿三日十精十八日より廿三日迄冷気か廿 四日廿五日十精廿六日晴廿七日曇廿八日晴廿九日三十日曇木星最卑 十 月【白抜きの文字】☽ 三日月  此月は雨少く暖日多く              如図   霜害薄し 一日晴は冬炭薪安し二日三日四日五日十精六日雨七日八日曇若晴は冬暖に して炭薪安く魚多し九日晴十日曇十一日十二日晴十三日曇月の南に 遠く木星見十四日晴は春米安し十五日晴風此前後地震もあらん十六日 十七日十精十八日晴十九日雨廿日曇十六日ゟ廿日迄冷気廿一日廿ニ日曇廿 三日晴廿四日雨廿五日曇水星夕不見廿六日廿七日十精廿八日曇廿九日晴       三日月 十一月 ☽ 卑ク    此月は寒き専ら行るといへ共       如図    温にして雪の日も雨と成り 一日二日晴三日風四日曇五日六日雪六日夕月の南に土星見る七日八日 十精九日晴十日十一日曇十二日晴十三日雪十四日水星夕不見十四日十五日 十六日晴十七日十八日十精十九日雪あらん水星逆行ニ十日廿一日 曇廿一日夜金星の北七寸計去て土星みゆる廿ニ日曇又は雪廿六日 三日曇り廿四日晴此日西北の風あれは来麦早廿五日雪廿六日 曇廿七日より木星嗟行廿七日廿八日十精廿九日三十日雪 十 月【白抜きの文字】☽ 三日月  此月は厳寒成共少し温にして              如図   氷薄く火災多事もあらん 一日晴は麦上作と云一日二日曇三日風四日雨あらん月の南に金星見る 五日曇六日地震七日夕月の南に火星見る七日八日十精九日晴 十日十一日曇天十二日十三日晴水星逆行晨見十四日曇又は雪 十五日晴十六日地震十七日十八日十精十九日廿日晴廿一日廿ニ日雪廿 三日廿四日十精廿五日廿六日曇廿七日土星夕不見廿七日廿八日 十精廿九日風の考東北より吹は炎熱なり 右年内風雨の日も運気の盛衰によりて前後一日の ちそくする事もあり又は山辺にては晴の日も雨雪 となり海辺にては雨の日も晴と成国所によりて かわるべし見る人さつし給へ 甲辰冬至之日考之

現代語訳

# 天保十六年乙巳七曜晴雨考 土御門殿御免 濃州 広江永次蔵板 ## 【序文(上段)】 わが国では古来より占候(天候予測)を行う家は多いが、それらはただ五運六気や易の年卦を論じるのみで、日月五星の運行を推算して、その順行・逆行・留・退・見・伏・合・闘および諸星の明暗を観察するものはまだなかった。なんと疎かなことではないか。余はこのことを深く憂い、それゆえ推算を行って晴雨・水旱・豊凶を論じ、これを「七曜晴雨考」と名付けた。願わくば農耕・養生の道において、いくらかの補いがあれば幸いである。しかしながら、まだ積年の功を積み重ねるには至っておらず、どうして齟齬がないと言えようか。読む者はよく察していただきたい。      軌曜亭主人 述 ## 凡例 「十精(じっせい)」とは、二日の内に雨または雪が降ることをいう。また風となることもある。○「地震」と記してある日は、変じて風または雷となることもある。○木星・火星・土星の三星は「晨見(しんけん)」という日より、日の出の方角に低く見えて、日々に高くなり、中天を経て「夕見(ゆうけん)」といって日の入りの方角に日々に低く見え、「夕不見(ゆうふけん)」という日まで見える。○金星・水星の二星は「晨見」という日より日の出の方角に低く見え、そこから日々に高くなり、次第に低くなって「晨不見(しんふけん)」という日まで見える。「夕見」とは日の入りの方角に低く見え、日々に高くなり、また次第に低くなって「夕不見」という日まで見える。そこからまた「晨見」となる。この二星の晨見・夕見・晨不見・夕不見というそれぞれの最後の一、二日に風雨があるだろう。 --- ## 旗蒙大荒落歳(甲乙の干支・乙巳の年)六気 ### 初之気 陽明燥金 甲辰年十二月十三日より当乙巳年二月十四日まで この気が行われる間は、厳しい寒さが改まって激しく烈風・雷を起こし、最も厳しい堅氷の気が切れるように行われ、雲が乱れ、寒風が怒号し、霰・霧が降り注ぐ。除風・寒凝があって樹木を凋枯させ、湿った気が立ち上って天気が定まりにくい。よって鉢植えの花なども害を受ける。民の病は翌朝に頭・目・足・膝が痛み、疫風(流行病)が流行するだろう。月令に「孟春に秋の令を行えば、その民に大疫が起こり、烈風・暴雨が総じてやってくる」とある。 ### 二之気 太陽寒水 二月十四日より四月十六日まで この気が行われる間は、温暖を望みながらも一面に冴え返って、重ねて深く冷え込み、風が激しく、雪も走るなどして水も凍り、霜さえ降って草木の若葉も寒気の強さに備えながらも焦げるように傷み、花房が崩れ、芽を害する。寒雨が度々やってきて、温暖となり、地震となって薄い暑さ・蒸し暑さの霖雨があり、安定しがたい。これより暑令というものになる。民の病は熱が内に籠もり、しかも寒くて、手足・膝の患いがある。 ### 三之気 厥陽風木 四月十六日より六月十九日まで この気が行われる間は、司天の号令が強くやってきて雷霆の気が動き、炎暑が沸騰して雨が降り、ここに至って風の気となり、雷鳴があって万物ともに栄え、枝が長く伸びて広がる。変令(異変の気候)がやってくれば、風発振怒・催抜(激しい嵐)があり、土地によってはそのような嵐もあるだろう。藍(南)風は毎日吹くとはいえ、旱となって雷雨もやってくるだろう。人の病は眼疾(目の病気)・涙が出る・耳鳴り・眩暈・頭部の疾患の患いがある。 ### 四之気 少陽君火 六月十九日より八月二十二日まで この気が行われる間は、風雲が乱れ動いて薄い暑さ・むせる暑さがあり、雷気によって雨雲を含み温熱となり、気が入れ替わって在泉の勢いが兆すことから、白露以前の大根は穏やかでなく、雲が乗って霊峰を覆い隠すだろう。それゆえ暴雨・暴風があるだろう。民の病は黄疸・足のむくみ・腫れ、あるいは瘧(おこり)・瘡・痬の患いがある。 ### 五之気 太陽湿土 八月二十二日より十月二十三日まで この気が行われる間は、燥と湿の二気が交互に争って天気も沈隠として曇り空となり、冷気がやってきて、風雨がそれぞれ折れて雨の度ごとに涼気が深まる。民の病は腹が張って塞がり、脾・腎の愁いがある。「歳穀間穀」といって麦・麻・豆・蜀黍(とうきび)・小豆・粳(うるち)・糯(もち)の類がある。これらの品は脾気を養う食物であるから、飲食を節制して人体を保養すべきである。 ### 終之気 少陽相火 十月二十三日より十二月二十三日まで この気が行われる間は、寒冷の節ではあるが湿濡の気が化して、例に反して雪とならず、雨露となって氷も薄い。例年の冬よりも氷の減り方が少なく、地中深く湿って少し雨が降っても道路が乾きがたく、雨も繁(しきりに降る)という考えである。民の病は温癘(温疫)・狂安・目赤・瘧痢・瘍瘡・流血の患いがある。 --- ## 毎月朔日子正初刻七曜宿度 (左の表の読み方:例えば正月一日の水星欄に「室十二」とあれば、二十八宿のうち室宿の十二度という意味である。) | 月 | 日(太陽) | 月 | 木星 | 火星 | 土星 | 金星 | 水星 | |---|---|---|---|---|---|---|---| | 正月 | 女八 | 女六 | 室十二 | 心五 | 女一半 | 斗十五 | 斗十四 | | 二月 | 危十六 | 危七 | 壁三 | 箕初 | 女五 | 虚八 | 危七 | | 三月 | 壁九半 | 壁七 | 壁十○ | 斗九半 | 女七半 | 室十五 | 奎十一 | | 四月 | 胃初 | 婁四 | 奎三半 | 牛二 | 女九 | 婁十○ | 胃四 | | 五月 | 単七 | 単三 | 奎十○ | 女十○ | 女十○ | 単十二半 | 胃五 | | 六月 | 井九 | 井八半 | 婁四 | 虚九 | 女九 | 井二十二 | 井九 | | 七月 | 柳二 | 井二十九 | 婁八 | 虚九 | 女七 | 星六半 | 張一 | | 八月 | 張五 | 張二 | 婁九 | 虚二 | 女五 | 翼十六 | 張十四 | | 九月 | 翼十五半 | 翼五半 | 婁七半 | 虚二 | 女三半 | 元十○ | 張十六半 | | 十月 | 元四半 | 元初 | 婁四 | 危一 | 女三 | 尾五 | 元七 | | 十一月 | 心初 | 氐十一半 | 婁初 | 危十六 | 女四半 | 斗十四 | 尾十四 | | 十二月 | 箕七半 | 箕三 | 奎十○ | 室十三 | 女七 | 虚三 | 箕四半 | --- ## 【中段】年中総考 太運は少商金運不及で、一年を総括する。 司天は厥陽風木として上半年を司り、在泉は少陽相火として下半年に在る。 当年の運は金運不及であって、司天と相剋するため、不和の年ではあるが、一年の化(変化)は返って木運平気の令を行う。これを「従革(じゅうかく)」という。経に曰く、「これを折扠の紀という。扠気がやってきて後に生気が揚がり、長化が徳を合わせ、火政がやがて宣べ、鹿の類が繁栄し、その気は揚がり、その用は躁切、その動は鏗禁神、厥美の経は頦喘、その蔵は肺、その果は李・杏、その実は殻絡、その穀は麻・麦、その味は苦・辛、その色は白・丹、その畜は鶏・羊、その虫は介・羽、その主は明曜・炎燎、その声は商・微、その病は嚏・頦・衄、火化に従う」とある。 万物は温かく和らぐとはいえ、時に激しい寒さが陸風・雲凝として一般にやってきて、陽気も縮まるところへ、天気は清く澄み、地気は明らかになって、草木の花房・藤芽の栄えも遅れがちになるだろう。緑雨(春雨)は時々降り、春は風が多く、燥金の令が盛んで、湿り気のあるものも乾いて、柔らかく脆い草木は枯れ焦げるようになる。夏は暑気が強く行われ、秋は残照が甚だしく、国・所によっては旱もあるだろうか。冬は例年よりも温かい日が多く、霜・霰も薄い考えである。 五穀は色の青いもの・酸味のもの・筋脈のあるものが良く、特に中に核(さね)の固いものが良い。よって米・麦・黍の類、小豆・胡麻等は吉。果物は梨・桃・杏・梅等が良い。家畜は鶏が盛んになるだろう。その余は順を追って知るべし。当年は陰年であるから万物の稚実(発育)が遅れるため、種まき・植え付けを早めにすると、その利益が多いだろう。 --- ## 正月【三日月高く・如図】 《この月は貴風があって、一時切り込むように曇り続く日間もあるだろう》 元旦:朝曇り後風の考え。東北の風があれば寒年、霜があれば七月に至って日照りとなる。 二日:曇り、または雪があるだろう。 三日:風。この日東南から吹けば旱を招く。西北より吹けば水(大雨)を含む。 四日:夕方の月の南に木星が見える。 五日:夜、金星の北に水星が見える。この日雨があれば蚕に悪い。 四日・五日:十精。 六日:晴れは大熱という。 七日:晴れ。 八日:雪または風。夕月に雲がかかれば雲が当たるだろう。 九日:雪。 十日:曇り。 十一日:晴れ。 十二日:晴れは百果が実る。土星晨見。 十三日:曇り。虹があれば秋の果物は高値。 十四日・十五日:十精。ただし風となるか方向により水を分ける。 十六日:地震あり。西南風が吹けば果物の値が低く熱い。金星が北二尺ほど離れて低く見える。 十七日:晴れ。水星晨不見。 十八日:晴れ。 十九日:曇り。 二十日:風。晴れは百果あり。 二十一日・二十二日:地震。晴れは米が安い。 二十三日:雪。 二十四日・二十五日:十精。 二十六日:曇り。 二十七日:雪。 二十八日:晴れ。 二十九日:風。 --- ## 二月【三日月高く・如図】 《この月は余寒が強く、強風があって霜の多い考え》 一日:晴れ・風は安穏。 二日・三日・四日:晴れ。月の南に木星が見える。 五日・六日:十精。 七日・八日・九日:晴れ。 十日:雨。 十一日:曇り。 十二日:晴れ・風。木星夕不見。 十三日:雨。 十四日:晴れ。この前後雷鳴があれば悪い年。 十五日・十六日:十精。 十七日:晴れは穀物・果物の見込みなし。地震あり。 十八日:曇り・風。 十九日:晴れ。 二十日:曇り。 二十一日:風。 二十二日:雨。金星夕不見。 二十三日:雨。 二十四日:曇り。 二十五日・二十六日:十精。 二十七日:曇り・風。 二十八日:晴れ。 二十九日:風。この日午前晴れは早蚕によし。午後晴れは晩蚕によし。 三十日:晴れ。 --- ## 三月【三日月高く・如図】 《この月は陰天(曇りがち)・雨がちで麦の生長によろしい考え》 一日・二日:雨。 三日:風。もし風がなければ穀物が多い。雨は蚕に吉。水旱不時(水害・旱の予測がつかない)という。 四日:雪の気配。 五日・六日:十精。 七日:晴れ。 八日:晴れ。水星夕見。 九日:曇り。 十日・十一日:雷の気配。 十二日:雨。 十三日:曇り。霜があれば旱。 十四日:曇り、または雨。 十五日・十六日:十精。 十七日:晴れ。 十八日:曇り。水星夕不見。 十九日・二十日:十精。 二十一日:風。 二十二日:晴れ。木星晨見。 二十三日・二十四日:雨。暁の天に月の南に土星が見える。 二十五日・二十六日:十精。 二十七日:風。 二十八日:晴れ。 二十九日:晴れ。この日晴れは麦が悪い。 --- ## 四月【三日月高く・如図】 《この月は温かい気が行われて麦が実り、夜雨が多ければ蚕に凶》 一日:晴れ。 二日:雨・風。 三日:曇り。 四日:穀物が安い。 五日・六日:曇り、または雷。 七日:晴れ。 八日・九日:十精。 (一日より九日まで冷気か) 十日:曇り。 十一日:晴れ。 十二日:曇り。 十三日・十四日:晴れ。東南風があれば豊年。 十五日:雨。水星晨見。今日暖かくなれば民の病が少ない。 十六日:曇り。 十七日:雨。 十八日・十九日:十精。 二十日:曇り。土星順行(送行)。 二十一日:晴れ。 二十二日:雨。 二十三日:晴れ。 二十四日・二十五日:曇り。 二十六日:雨。 二十七日:晴れ。 二十八日:月の南に遠く水星が見える。 二十八日・二十九日:十精。 三十日:曇り。火星の南四寸ほど離れて土星が見える。 --- ## 五月【三日月・如図】 《この月は金星が井宿にあるため、国土によって大雨・出水があるだろう》 一日:晴れは米が安い。 二日・三日:雨。 四日:曇り。 五日:曇り。晴れて房宿(星座)があれば水を守る。 六日・七日:晴れは秋の米が安い。 八日・九日:十精。 十日:曇り。出水があるだろう。 十一日:晴れ。 十二日:曇り。水星晨不見。 十三日:雨。 十四日:晴れ。 十五日:地震あり。 十六日:曇り・風。 十七日:雨。 十八日・十九日:十精。この前後国土によって大雨・出水あり。 二十日:晴れ。 二十一日:雨は年豊かなり。 二十二日:晴れ。金星夕見。 二十三日:曇り。 二十四日・二十五日:雷の気配。 二十五日:月の南に木星が見える。 二十六日・二十七日:雨。 二十八日・二十九日:十精。 三十日:雷の気配。風雨があれば来年は米が高い。 --- ## 六月【三日月・如図】 《この月は暖気が強く雷鳴が多い。金星・水星の二星が近いため、国土によって出水あり》 一日:曇り。 二日:雨。(□あれば寒年という) 三日:曇り。もし雨があれば米が安い。 四日:曇り。 五日:雷。 六日・七日:晴れ。 八日・九日:十精。 十日:曇り。今日東南風があれば稲が豊かに実り、冬は温かい。 十一日:雷の気配。 十二日・十三日:晴れ。 十四日:雷の気配。 十五日:地震。 十六日:雷の気配。 十七日:雨。暁の天に月の南に土星が見える。 十八日:晴れ。月の南に火星が見える。 十八日・十九日・二十日・二十一日:十精。 二十一日:水星夕見。 二十二日:雨。この前後国によって大雨・出水あり。 二十三日:曇り。 二十四日:雷の気配。 二十五日:曇り。 二十六日:地震。 二十七日:晴れ。 二十八日・二十九日:十精。 (二十四日より二十九日まで涼気あるだろう) --- ## 【下段】上半年は司天厥陽風木、易は水火既済にして 「芙蓉に霜を戴く」の意。象に曰く、水が火の上にある、既済なり。君子はこれをもって患いを思い、あらかじめ防ぐ。経に曰く、「厥陽が司天すれば風気が下に臨み、脾気が上に従い、草を用いて体重く、肌肉が麦食・夜口・爽、風が太虚に行われて雲物が揺動し、目が転じ耳が鳴る」とある。 この卦は物事がいったん成就するように見えても、末には破れる形であるから、上半年の内には地震が度々あるだろうか。また山崩れ・湧水が出る変事も計り難い。まず風邪が専ら盛んに行われるため、耳鳴り・眩暈・咳嗽等が多い。五穀は蒼(青)いもの・酸いものが吉であるから、麦・麻は特によい。毛虫は盛んになるだろう。 ## 下半年は在泉少陽相火、易は火水未済なり 「暁光が海に浮かぶ」の象、「花が落ちて実る」の意。在泉とは天令を受けてこの気のことを総べるため、政令の地泉にあることをいう。去る辰年十二月中旬、火星は中距にあり、同じく土星は最高にあって、そこから日々に低くなり、七月に至って二星共に最卑となる。よってこれら赤色の光が甚だしく、その上に相火の気であるから、残照が強く炎烈があり、地上は暑く大熱して石も砕けるほどの余炎があって、霜雨の令も薄く、早験の事もあるだろう。やがて熱湯・涼の気が交互にやってきて、むせ返る炎暑の気が風を遮ぎり、雷鳴となり、熱が極まって地震を起こし、天相が変わりやすい年となるだろう。五穀では蚕(繭)のもの・赤いものが熟実する。民の病は瘧疾(おこり)・赤白痢・急驚風等の患いがあるだろう。 --- ## 七月【三日月低く・如図】 《この月は雷鳴が多く、残照が強く、高地は旱魃もあるだろう》 一日・二日:十精。 三日:早朝に霧やもやがあれば一年(安泰)。 四日・五日:晴れ。 六日:曇り気。西南風があれば米が安い。 七日・八日:風。土星最卑。 九日:晴れ。 十日:曇り。 十一日:晴れ。東南風があれば冬の炭が安い。 十二日:霏(小雨・霧)または地震。 十三日・十四日:十精。 十五日・十六日:雷の気配。 十七日:曇り。 十八日:雨。夜、金星の南に水星が見える。 十九日:雨。 二十日・二十一日:雷の気配。 二十二日:晴れ。火星最卑。水星逆行。 二十三日・二十四日:十精。 二十五日・二十六日:雨。水星夕不見。 二十七日・二十八日:晴れ。水星逆行。 二十九日・三十日:晴れ。 --- ## 八月【三日月低く・如図】 《この月は涼風が厳しく、嗟気(収穫の気)によろしい考え》 一日:曇り。 二日:風。 三日・四日:十精。 五日:曇り。 六日:地震。 七日:晴れ。 八日・九日:風。 十日:雨。 十一日:晴れ。 十二日:雨。 十三日・十四日:十精。 十五日・十六日:曇り。 十七日:晴れ。 十八日:曇り。 十九日:雨。夜、月の一尺ほど南に木星が見える。 二十日:曇り。 二十一日:晴れ。 二十二日:曇り。西風があれば末が安くない(物価が高い)。 二十三日・二十四日:十精。 二十五日:雨。(二十日より二十五日まで冷気) 二十六日:曇り。 二十七日・二十八日・二十九日:晴れ。 --- ## 九月【三日月低く・如図】 《この月は涼風が行われるとはいえ、害が少ない考え》 一日:曇り。水星晨見。 二日・三日:晴れ。 四日:水星晨不見。夕方の月の南に遠く金星が見える。 四日・五日:十精。 六日:曇り。 七日:風。 八日:晴れ。 九日:雨。北風は豊年成熟。 九日・十日:雨。 十一日・十二日:晴れ。 十三日:曇り。もし晴れは冬に晴れが多い。 十四日・十五日:十精。 十六日:曇り。夜、月の南に木星が見える。 十七日:雨。 十八日・十九日・二十日:晴れ。 二十一日:風。 二十二日・二十三日:十精。(十八日より二十三日まで冷気か) 二十四日・二十五日:十精。 二十六日:晴れ。 二十七日:曇り。 二十八日:晴れ。 二十九日・三十日:曇り。木星最卑。 --- ## 十月【三日月・如図】 《この月は雨が少なく、暖かい日が多く、霜の害が薄い》 一日:晴れは冬の炭・薪が安い。 二日・三日・四日・五日:十精。 六日:雨。 七日・八日:曇り。もし晴れは冬が暖かく、炭・薪が安く、魚が多い。 九日:晴れ。 十日:曇り。 十一日・十二日:晴れ。 十三日:曇り。月の南に遠く木星が見える。 十四日:晴れは春の米が安い。 十五日:晴れ・風。この前後地震もあるだろう。 十六日・十七日:十精。 十八日:晴れ。 十九日:雨。 二十日:曇り。(十六日より二十日まで冷気) 二十一日・二十二日:曇り。 二十三日:晴れ。 二十四日:雨。 二十五日:曇り。水星夕不見。 二十六日・二十七日:十精。 二十八日:曇り。 二十九日:晴れ。 --- ## 十一月【三日月低く・如図】 《この月は寒さが専ら行われるとはいえ、温かにして雪の日も雨となり》 一日・二日:晴れ。 三日:風。 四日:曇り。 五日・六日:雪。 六日:夕方の月の南に土星が見える。 七日・八日:十精。 九日:晴れ。 十日・十一日:曇り。 十二日:晴れ。 十三日:雪。 十四日:水星夕不見。 十四日・十五日・十六日:晴れ。 十七日・十八日:十精。 十九日:雪があるだろう。水星逆行。 二十日・二十一日:曇り。 二十一日:夜、金星の北七寸ほど離れて土星が見える。 二十二日:曇りまたは雪。 二十三日:曇り。 二十四日:晴れ。この日西北の風があれば来年の麦が早い。 二十五日:雪。 二十六日:曇り。 二十七日より木星嗟行(順行)。 二十七日・二十八日:十精。 二十九日・三十日:雪。 --- ## 十二月【三日月・如図】 《この月は厳しい寒さではあるが、少し温かく、氷が薄く、火災の多いこともあるだろう》 一日:晴れは麦が上作という。 一日・二日:曇り。 三日:風。 四日:雨があるだろう。月の南に金星が見える。 五日:曇り。 六日:地震。 七日:夕方の月の南に火星が見える。 七日・八日:十精。 九日:晴れ。 十日・十一日:曇り空。 十二日・十三日:晴れ。水星逆行・晨見。 十四日:曇り、または雪。 十五日:晴れ。 十六日:地震。 十七日・十八日:十精。 十九日・二十日:晴れ。 二十一日・二十二日:雪。 二十三日・二十四日:十精。 二十五日・二十六日:曇り。 二十七日:土星夕不見。 二十七日・二十八日:十精。 二十九日:風の考え。東北より吹けば炎熱なり。 --- 以上、年内の風雨の日も運気の盛衰によって前後一日の遅速があることもある。また山辺では晴れの日も雨雪となり、海辺では雨の日も晴れとなり、国所によって変わるだろう。読む人はよく察してください。 甲辰冬至の日に考之