翻刻
〇今度の地震にて破損の軽重(けいぢう)
はあり共取分柴井丁の焼失
の響(ひゞき)にて同所西方神明前にて
三島丁門前丁は二日の夜両かは
の大家は大道へ倒落(たふれおち)あまたの
木 瓦(かはら)にて山のごとく成しが爰(こゝ)に
火災のなかりしは各心得の宜(よかり)し
ならん夫より潰家の下になりて
怪我(けが)せし人も有よしなれば人々
屋根の上より棒(ぼう)を突(つき)て下に物の
有無を伺(うかゝひ)て兼行す偖(さて)又神明
境内は所々破損有共本社は
無異也同南方七軒丁片門前中門前
丁のあたりは動揺薄(どうやううす)きにや破損有共
潰家は少し総(そうじ)て火災の有し近所は
何処(いつこ)にても崩所 最強(はなはだつよ)し地震に筋
有て是にあたる所は動(どう)揺強といへること
今度思ひ合す事のありしなり
神威のいや髙きをあふぎて
動なき国民まもる
神力は
はらいつはいに
つめる 飯倉
一筆庵英寿 一登斎
芳綱画