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コレクション: STAGE3

安政見聞誌 下 - 翻刻

安政見聞誌 下 - ページ 7

ページ: 7

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△予が友小泉氏上総の方要事にて参来る間右大地震にて江戸表大火の噂を きゝ用事を捨置道を急帰(いそきかへる)佐(さ)元八幡迄来比は十月四日夜 丑刻(やつどき)也尓平 村外(むらはつれ)に て年の程廿四五才女ニ才計なる児(こ)を抱馳(だきはせ)来るに行合しかばてうちんを上て是を 見んとするに其 《ルビ:容|さま》《ルビ:賎|いやし》かたさる女なれ共其行事矢のことくなれば定(たしか)に見止がたし又 五丁半来る所に【提灯の印・〇のなかにサ】印付たるてうちんを照(とも)し若者五人出来り小泉と行合小児おば 連行たる者を見懸給はずやと問ゆへ已前の女の事を《ルビ:談|かたる》に扨は夫也今は追駈るとも 叶べからずいざ返らんと元きし道へ返けるゆへ小泉は其 故(しさい)を聞に当村左う良の 妻由女といふ者地震の時 梁下(はりした)に成死たり二才の小児を預んと思へども騒乱中にて預る 人はなく見殺にする不便也と貰乳(もらひち)すれ共心に任(まか)せず父は心痛(しんつう)に絶(たへ)ず《ルビ:尓|しかる》に夜々 其児を取出し乳を十分にのませ家内 何処(いづかた)と定まらず差戻て有也余りふしぎ 成こと也と語りぬ固立小泉此前成女の侍より種々(いろ〳〵)語聞せ右は母の亡魂(ゆうれひ)にして我子の 愛着(あいぢやく)にひかれ外方にて乳を貰(もらひ)来て又連来るならんと云に果(はたし)て是なりけり 亀戸天神社内西口蕐表図(かめいどてんじんしやないにしぐちとりいのづ)《割書:二重の《ルビ:沓石|くついし》より下方四尺八寸計あり|左の立柱のごとく半は埋れあり》 右は当(とう)社西門口にあり此あたりなる茶店其外皆 潰れ一時に勝気を失たり偖(さて)又 爰(こゝ)に図(づ)するごとく 左の柱は蓋木より下は皆折落て右の柱は刀のごく 台底二重より下へ埋込(うめこみ)たるおば掘出し引抜たるが ごとし抑(そも〳〵)家舎は寄彙(よせあつめ)し物ゆへ崩倒等あらん に共此蕐表は根を固(かため)たること《ルビ:如 斯|かくのごとし》なるに引抜 倒(たお)ること 人力の及(およぶ)所にあらず是以 震動(しんどう)の強(つよき)と地震(ぢしん)の 不可思議(ふかしぎ)を《ルビ:推察|すいさつ》し給ふべし 【柱の図中、白抜き大文字】筑前家中