翻刻
〽アヽラてつかいな〳〵八万|奈落(ならく)の地の|底(そこ)にいけた
なまづのぬらくらがどふしたひようりのひやうたんで
おさへかねたる|大地(おゝぢ)しん|尾(を)ひれをむく〳〵うこき
なき|大君(おゝきみ)の|代(よ)をはゞからで軒|並(なみ)たをすいたぶりの
|悪(あく)は|外(そと)へとにげだして|焼(やけ)野に|陣(ぢん)をはるがすみ
目もかすみたる|年(とし)よりのよろ〳〵|杖(つへ)をつゝかいの
丸太にあたる|座(ざ)つとの|坊(ぼう)さてはなし|家(か)やたい
こもちどん〳〵どんな身のうへとなりさがりたる
土かつぎ大工左官や|材木(ざいもく)やにわかに|金(かね)をもち
まる長じやかゝるさはぎを|出雲路(いづもじ)へ西の
|宮(みや)から|御(ご)ちうしんあまたの神にさきだちて|例(れい)の|鹿嶋(かしま)
が|帰(かへ)り|咲(ざき)|枯木(かれき)に花の大江戸はまた世直しのさかえ〳〵
流行(りうこう)づくし
〽アヽラめでたいな〳〵はやりものにてはらひませうたからさかつて
いるときはさかつていづるざいもくややす〳〵せけんをすぎまるたきをもみいた
のかひありてひゞにはんじやうひのきいたまたばんじやうのたいくさんすみ
かねもちやのこきりのひつきりもなくいそがしさくづれたかべにやたいぼね
おつてさくわんのこてりやうじつちいつせうにはかりこむこかねはなさく
みちぶしんあいかわらしややねいたをかさね〴〵のもうけぐちりとくは
しやうぶないしにはんおあしのつるにとりついてのぼるあしはにみも
かるくあちらこちらへとびのものこれふくとくのさんねんめなまつでうまい
さけをのみほろゑひきげんのちどりあしこんばんこよひのみいわひに
ひとゆりししんをゆらせんととちうでかはるできごゝろかりたくさしてぶらり〳〵