翻刻
合衆国軍艦(がつしゆうこくぐんかん)コングレス【コングレスの左に傍線】、リ
ユーテナント【リ
ユーテナントの左に傍線】、ハーケル【ハーケルの左に傍線】垂(し)
鉈(もり)を沈(しづ)めて試(こゝろ)みしに、その
綱(つな)四万九千八百尺を延(のふ)る
に至(いた)れり、しかれども是(これ)を
以(もつ)て洋水(やうすい)の精密(せいみつ)なる深(ふか)さ
を確定(くわくてい)するに足(た)らず、何(なん)と
なれば垂鉈(しもり)洋底(やうてい)に至つて
後(のち)、綱(つな)猶(なほ)数(すう)百尺|垂下(すいか)すれば
なり、
海水(かいすい)の疎密(そみつ)、
洋水(やうすい)は其|上面(じやうめん)より底(そこ)に至れば、漸々(ぜん〳〵)稠密(てうみつ)なり、凡(およ)
そ洋水(やうすい)一寸|四方(よはう)、其|深(ふか)さ一里と一里四分一なら
ば、其|重量(ちようりやう)二千八百ポントなり、これより逾(いよ〳〵)深(ふか)け
れば、其|重量(ちようりやう)逾(いよ〳〵)加(くわ)はる事を推(お)すべきなり、
洋水(やうすい)の平面(へいめん)、
洋水(やうすい)は何(なん)の地(ち)を論(ろん)ぜず、皆(みな)同一平面(どういちへいめん)なり、之を海(かい)
水(すい)の平面(へいめん)といふ、しかれども海湾江港(かいわんこう〳〵)等に於て
天然地理学 巻之二 十八