琉球・沖縄の世界を翻刻する

コレクション: 琉球大学所蔵 琉球・沖縄関係資料 vol. 1

南島紀事 上 - 翻刻

南島紀事 上 - ページ 58

ページ: 58

翻刻

王大に悔ひ且怒り曰逆賊阿摩和利斬て万殷と 為すへしとて急に令を伝へて兵を集む阿摩和 利謀の漏れたるを知り其臣を召して議して曰 大城已に夫人と逃去れり若し先んせされて反 て制せられんと其臣皆之に従ひ遂に兵を挙て 首里城に向ひ火を放て之を攻む会々四方招募 の兵馳せ来り邀へて阿摩和利と戦ひきるか衆 募敵すること能わす賊兵大に敗れて勝連に退く 泰久乃ち大城を以て大将と為し急に大兵を授 け往て追撃せしむ阿摩和利城門を鎖して固く 守る大城屡々戦を挑む賊軍出て戦ふ鋭鋒殆ん と当るへからす中山の前軍少く逡巡の色あり 大城衆を励まし奮闘甚た力む二弟居忠居勇も 亦殊死して戦ふ阿摩和利兵を麾きて城に入る 大城婦人の衣を被り密に墻を踰へ城に入る時 に阿摩和利階上に立つ大城進んて之を剌【刺ヵ】し大 呼して曰既に賊魁を得たりと賊軍頓に披靡く 皆畏服して降を乞ふ勝連尽く平く大城降人を 率て凱を奏す泰久大城の功を賞して紫冠を許 し賊の衣錦綺羅を与ふ且/越来(コエク)間切の地頭と為