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コレクション: とりあえず気になる

一休はなし(元禄十三) - 翻刻

一休はなし(元禄十三) - ページ 56

ページ: 56

翻刻

【蜷川新右衛門話則をゆるさるゝ事】 『七』 『八』蜷川新右衛門親当(にながわしんゑもんちかまさ)。其身いみぢき才智発明(さいちはつめい)の道(だう) 士ながら。和尚のもとへ立入。禅法(せんほう)に参(さん)しられけり。誠 に仏心の妙奥(めうおう)をつたへ。正法 玄蔵(けんざう)を極む。英雄(ゑいゆう)の士(し)と いひつべし。和尚も心通(しんつう)あひかなひて。ゆゝしく思し 召けるもことはり也。されば定業期(でうごうご)来(きたり)て。寂滅(しやくめつ)の室(しつ)に いらんとす。胎下(たいか)【?】のむかしより。是をまつ事とし久し く思ひまうけたる道(みち)なりとて。快気(くはいき)のいろぞみへに ける。一門はせあつまり。をの〳〵今日のかぎりに名残(なごり)を おしみ。したひなげく事。よその見るめもあわれにて。 しらぬ袖さへぬらしける事ことはりにぞみへける。かゝ るしうたんの折ふし。青々(せい〳〵)たる西(にし)のそらより。しらん たなびき空中(くうちう)におほひ。音楽(おんがく)きこへ異香(きけう)くんじ花 ふり。妙(たへ)なるかな三 尊(ぞん)廿五ぼさつがく〳〵たる聖衆(せうしゆ)