翻刻
月行游輪之図説 図(づ)の如(こと)く月は十二|度(ど)の游輪(ゆうりん)
ありて黄道(わうどう)の内外(うちそと)へ出入
して廿七日廿二|刻(こく)に此|輪(わ)を
一|周(しう)す又|輪軸(りんぢく)は黄道の
筋(すぢ)を通(とを)りて廿七日五十五刻に
一|周天(しうてん)す斯(かく)の如く輪(わ)を廻り
て周天するゆへに疾行(はやき)あり
又|遅行(おそき)ありて度分(どぶん)定(さだ)
まらず疾(はや)き頂上(てうじやう)にては
一日に行(ゆく)事十四|度(ど)六十七分
【図】
月
日
遅(おそ)き頂上(てうじやう)にては十二|度(ど)四分|平行道(へいぎやうどう)にて十三度三十六
分此平行の度を以て歩行(あゆむ)ときは合朔(ごうさく)より廿九日
五十三|刻(こく)にて日に追付(おいつき)合朔(ごうさく)す是を中心(まんなか)として
遅疾(ちとく)の増減(ぞうげん)を加(くは)へて合朔を定(さだ)む又月一|周毎(しうごと)に
龍頭(りうとう)龍尾(りうび)黄道(わうどう)を退(しりぞ)く事凡一|度(ど)四十六分也此|理(り)は
月の平行は廿七日三十二刻|游輪(ゆうりん)を一周するは廿七日廿二
刻合せて十刻の違(たが)ひあり是則一時二分也初の交(まじ)りたる
所より一周して又交る時一時二分|手前(てまへ)にて交(まじは)るゆへ此時
退(しりぞ)く事一度四十六分也凡十八年二百三十四日を経(へ)て龍頭
龍尾退き一周して前図(せんづ)の如く九道の形(かたち)をなすなり