翻刻
くだり龍ともいふ。はなはだ
けはしき峠也。別して下り
丗丁けはし。峠は丹波但馬のさ
かい也。右に大江山の峯見ゆる。一丁ほ
と下りて若狭の二子山見ゆる。又五六
丁下りて。夜(よ)泣(なき)の松と云あり。此松を
削(けつり)て。夜なきする子の。家にて火に
とぼせば。夜なきやむと。いふなり
▲久(く)畑(ばた)《割書:桑田| とも》 《割書:おの原ゟ峠|上り下り六十丁》
町はづれに川あり橋有
五六丁行て川あり《割書:高水に橋舟|なし》
○栗(くり)尾(お)村
▲平(ひら)田(た)村 《割書:くはたゟ|一り》
▲ 谷(たに) 宿なし 《割書:ひら田ゟ|一り》
一出合村より丹後の宮
津へ道有橋ゟ右へ行てよし
▲尾谷ゟ。四五丁過て。小橋有。
橋|詰(つめ)を右へ少行ば。山根に道有。八丁
程近道なれども。川二つありて。舟なし。
是をわたるをいとふか。勿(もち)論(ろん)雨天な
どには。此道無用。くほゐ峠と云
小坂ありて。道あり。本海道にしくはなし
○矢(や)根(ね)峠《割書:少しの峠なり東|につたへの城跡あり》
▲矢(や)根(ね)村《割書:口奥|二村》 《割書:おたにゟ|一り》
左りにみのぶ川○《割書:東にとこのを|嶽見ゆる》
▲寺(てら)坂(さか)村 《割書:やねゟ|一り》
○鯵(あし)山峠《割書:十七八丁ありて|難所なり。峠の前》
《割書:に岩あり。猿岩といふ。よめ入むこ入。此|岩の前を通ふれば。必ずふゑん也と云伝》
▲出石(いづし) 《割書:寺坂より|廿丁》