翻刻
【右丁】
生麥村(なまむきむら)
しからき茶店(ちやみせ)
生麥(なまむき)は河崎(かはさき)と
神奈川(かなかは)の間宿(あひのしゆく)にて
立場(たては)なり此地(このち)しか
らきといへる水茶屋(みつちやや)は
享保年間(きやうほねんかん)鄽(みせ)を
開(ひら)きしより梅干(うめほし)を
鬻(ひさ)き梅漬(うめつけ)の生(しやう)
姜(か)を商(あきな)ふ往来(わうらい)の人(ひと)
こゝに休(いこ)はさるものなく
今時(こんし)の繁昌(はんしやう)
なゝめ
なら
す
【図】
【看板】しからき
せんし茶
【左丁】
【図】
【提灯】弁財天
【看板】しからき
御せんし茶
現代語訳
【右丁】
生麦村
しからき茶店
生麦は川崎と神奈川の間の宿場で、休憩所である。この土地の「しからき」という水茶屋は、享保年間に店を開いてから梅干しを売り、梅漬けの生姜を商っている。往来の人でここに休息しない者はなく、現在の繁盛ぶりは並大抵ではない。
【図】
【看板】しからき
千筋茶
【左丁】
【図】
【提灯】弁財天
【看板】しからき
御千筋茶
英語訳
【Right page】
Namamugi Village
Shikaraki Tea Shop
Namamugi is an intermediate post station between Kawasaki and Kanagawa, serving as a resting place. The water tea house called "Shikaraki" in this area has been selling pickled plums and trading pickled ginger since opening its shop during the Kyōhō era. There is no traveler who does not rest here, and its current prosperity is extraordinary.
【Illustration】
【Sign】Shikaraki
Sensuji Tea
【Left page】
【Illustration】
【Lantern】Benzaiten
【Sign】Shikaraki
Honorable Sensuji Tea