翻刻
さかたのきん
ひらがゆう
りきにおそれ
ばけもの共
のこらず
はこねの
さきへひき
こしければ
らいかう
きんひら
をめして
御ほうび
あまた
くだされ
御かぞうの
うへにいろ〳〵の
ひきでものきん〴〵
べいせん【米銭】やまをなし
さけのいづみをたゝへ
つゝめでたきはる
をむかへけるぞめで
たし〳〵〳〵
〽ばけものどもはおいはらつたが
まだおにめらがまごついて
いるだろふこいつらもにしの
うみへひとからげにして
さらり〳〵
【囲み内】一九画作
現代語訳
坂田の金平が勇力を恐れて、化け物どもが残らず箱根の先へ引っ越したので、頼光は金平を召して、御褒美をたくさん下された。御家蔵の上に色々の引き出物、金銀米銭が山をなし、酒の泉をたたえて、めでたい春を迎えたのであった。めでたし、めでたし。
〽「化け物どもは追い払ったが、まだ鬼どもがうろついているだろう。こいつらも西の海へひとまとめにして、さらりと片付けよう」
【囲み内】一九画作