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【右側】
平経正朝臣
軒ちかきはなたち花に吹風は枝にふれてそ香はさそひける
花たちはな遠くにほふといふことをよめる
惟宗広言
たか里のはなたちはなをさそひきて我物かほに風かほるらん
かやり火をよめる 小侍従
夏くれはむろのやしまのさと人も猶かやり火やおもひたつらん
参議経盛
もしほやくけふりとのみもみゆる哉あまのとまやに立るかやり火
右大臣家百首に五月雨を 《見せ消ち:形|刑》部卿頼輔
もしほやくおもひ《振り仮名:や|をイ【朱】》あまのたえぬらんいつはるへしと見えぬ五月雨
藤原季経朝臣
【左側】
苗代にたえ〳〵ひきしわすれ水あせこえにけり五月雨のころ
藤原隆信朝臣
さみたれはしか《振り仮名:か|のイ【朱】》まのあまのとまもりてこやしほたるゝすかた成らん
五月雨を 大納言実国
家集【朱】
五月雨《振り仮名:に|は家集【朱】》しつのしのやの《振り仮名:《振り仮名:たかす|竹簀【左朱】》かき|しのすゝき家集【朱】》《振り仮名:ふし|伏節兼【左朱】》所まて水はきにけり
左衛門督実家
玉葉【朱】
五月雨《振り仮名:の|はイ玉同【朱】》いさゝをかはを《振り仮名:ひき《振り仮名:か|わイ【朱】》けて|たよりにて玉【朱】》外面のをたを《振り仮名:水|うみイ【朱】みを玉【朱】》となし《振り仮名:つ|ぬ玉【朱】》る
平資盛朝臣
五月雨のはれま待えてしつの《振り仮名:め|をイ【朱】》か門田のさなへ今や《振り仮名:とる|うゝイ【朱】》らむ
海辺《見せ消ち:の》五月雨といふことを 大江公景
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五月雨にあまのとまやもくちはてゝかつきせぬ《振り仮名:ま|にイ【朱】》も袖やか《振り仮名:は|わイ【朱】》かぬ
五月雨遠行といふことを 源宗光女
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【欄外上部】
新古今冬 康資王母
東路の道の冬草
しけりあひて跡たに
みえぬわすれ水哉
八雲云わすれ水はちと
ある水也下文六月
巻にも見えたり
後鳥羽院御集
ふしわふる賤のまろやの
竹すかき夜すから秋の
衣うつなり 巻六(マゝ)
巻(マゝ)にも見えたり【註】
【以下朱】
イニアリ
兵衛
続詞花
さみたれの《振り仮名:をやま|はれせ続詞花》ぬ
ころそ
かつまたの池もむかしの
けしきなりける
続詞花詞書
新院の人々に百首
歌めしけるにトアリ
【註】「和歌データベース」によれば、この歌は「後鳥羽院御集詠五百首和歌秋」にあり、国書データベースの該当頭註にある武蔵の歌は同集に見えない。