賀茂社関係文書翻刻プロジェクト

コレクション: 賀茂社関係文書(NDL所蔵)

月詣和歌集 - 翻刻

月詣和歌集 - ページ 90

ページ: 90

翻刻

【右】     賀茂重保か堂のうしろとに法門の歌を人〳〵     によませてゑにかき侍りけるに提婆品の心をよめる                  成全法し たくひなき玉に心のみかゝれてくもらぬ空にすめる月かけ     賀茂卅講五巻《見せ消ち:入|》日人〳〵重保か家にて提婆品の     こゝろをよみ侍りけるに  賀茂重保 千とせまてむすひしのりの谷水をけふみたらしにときなかす哉     勧持品の心をよめる    泰覚法師 くちはてゝあやふくみえしたえ〳〵《振り仮名:は|の 歟【朱】》 いたゝの橋も今わたすなり     寿量品の心をよめる    皇后宮大夫俊成 続古【朱】 かりそめ《振り仮名:に|の 続古【朱】》 夜半のけふりとのほりしや鷲の高ねに《振り仮名:かへ|かゝ 続古【朱】》 るしらくも                  顕昭法し 【欄外上部】 続後撰神祇前太政大臣 神路山さこそこの世を てらすらめくもらぬ空に すめる月影 【左】 続古【朱】 わしの山いか《振り仮名: ゝ|に 続古【朱】》すみける月なれは入ての後もよをてらすらむ     常在霊鷲山のこゝろをよめる                  寂然法師 ときはなるつるのはやしをはかなくもたきしつきぬと思ひける哉     観音品の心をよめる    平忠度朝臣 風【朱】 おりたちてたのむとなれはあすか川淵もせに成物とこそきけ     厳王品のこゝろをよめる  藤原経家朝臣 またしらぬまことの道に入ぬれはこのをしへこそうれしかりけれ                  院因幡 人のおやまよふと聞し道なれとこのしるへするかたもありけり     二条院のみかとかくれさせおはしまして後その《振り仮名:《見せ消ち:くに|御れうに》|料【左朱】》     治部卿人をすゝめて一品経《振り仮名:しゆ|修【左朱】》し侍りけるに 【欄外上部】 後拾遺釈教  山階寺の涅槃講にまうてゝよみ侍ける    前律師慶暹 つねよりもけふの霞そ あはれなるたきゝつきにし 煙とおもへは