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【OCRのままです】
是はとのたまへは彼僧はらをすへかね。さてもおどけ
たる御僧やいかに耳なれ目なれし物とてそれは
あまりに候と申せば一体もわらひ給ひて実尤なり
いで〳〵其望の目なれ耳なれしことを書てまいら
せむとて
きねがすゞ海山木とり谷のこゑ
宮あひのかねに庭前のはな
とあそはしければ彼僧さてもよき御かる口やまことに
みなれ聞なれし物を望みけるこそ愚なれとて御口
のかるきを感じておくゆかしくこそ侍りけれとて。色
右筆紙巻こその色しておくりたてまつりけると也
【一休 旦 那の女房に懸想し給ふ事】
『六』一休和尚さしも春の字の事なるに花に心をよせ
給ひていく枝もあつめ花籠に立まじへて酒などまい
り心もわる〳〵となりておはしまじける所へ。一体の旦那
の奥方まいりけるよくこそ来り給ふとて。さゝなどすゝ
めおかしきことなど御はなしありてひたもの酒のみて
あそびければ日もはや西山にをちこ地のたつきも志
らぬ御寺に。彼女房もへんとはなし居ける。一休めぬ
ほし召けむ。今宵は御とまりあれと仰られける。農
申けるは。かりそめにまいり。長あそび仕候さべなにとや
らん似合ぬやうに侍に一夜とまり申さばうき名や
立申べし。其上夫ある身の事にくば。いかに心はざ思ひ