翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

紺屋百物語 : 3巻 - 翻刻

紺屋百物語 : 3巻 - ページ 11

ページ: 11

翻刻

はんとう【番頭?】 一分もちて ふか川らし きところへ ゆきいつぱい をしやれの めしてとこへ まはりしに あひかたの 女郎こよう にたつとて あやまつて しりをゝ見 つけられこ いつはきつね なり人を ばかしたは ばかにしたの ひゞきあれ【?】 ばさて〳〵 ふとゞき なるやつ かなとさげ 【左ページへ】 てしまい 外の子 をよびし は二分の   とく あいつは さげて しまへ くわい〳〵ご めん〳〵こん どからこん なことはいた します   まい 【右ページ下、遊女の台詞】 しつ ぽを 出し たは 大 わ ら いだ

現代語訳

番頭が一分を持って深川らしき所へ行き、いっぱい洒落た飯を食べて床へ回った。相方の女郎が小用に立とうとして、誤って尻尾を見つけられてしまった。 「こいつは狐なり。人を化かしたのは馬鹿にしたものだ。響きがあれば、さてさて太々しいやつかな」と下げてしまい、他の子を呼んだのは二分の得である。 「あいつは下げてしまえ」 「かい、ごめん、ごめん。今度からこんなことはいたしますまい」 「尻尾を出したのは大笑いだ」

英語訳

A head clerk took one bu and went to what seemed like Fukagawa, had a lavish stylish meal, and went to the bedroom. When his partner, a prostitute, tried to go relieve herself, she accidentally had her tail spotted. "This one is a fox! To bewitch people is to make fools of them. If there's any reputation left, what a brazen creature this is!" So he dismissed her and called for another girl, which was a gain of two bu. "Get rid of that one!" "Yes, sorry, sorry! I won't do such things again from now on!" "Showing her tail - what a good laugh!"