翻刻
義を弁解するまての事にて必竟此書は天
変地異の解と題すへきものなるに詞長く
句調あしきゆへ解の一字を略したるなり
抑も世にいふ所の天変地異は皆その理あること
にて固より不思儀とするに足らすその見慣れ
聞知りて異変とはおもわさるものに却て
驚くへきあり怖るへきあり火の燃え水の流
れ日朝に昇り夕に没するも見慣?たれはこそ
怖れも驚きもせされとも遇然に斯る事
あらは如何とこれを評すへき其常に斯く
あるは何の理そ又斯くある事千万年もつゝ
くへきやたゆへきやも考へす等閑にうち過
る世の習ひなるがゆへ怖るへきを怖れす驚く
へきを驚かす漠然としてはその道理を解せ
す譬へは雷を天の怒神の所為抔といひ之を避
るの道をしらす彗星を兵の兆といひ地震を
神霊の怒りと唱ふるの類皆容易くしるへき
の理なれは是等を始め虹霓流星九日同時に昇