翻刻
地震のはなし
さるあはてものが《ルビ:大地震|おほぢしん》の《ルビ:節|せつ》《ルビ:大道|だいだう》に《ルビ:仮家|かりや》を
しつらひヤレ〳〵《ルビ:困|こま》つた《ルビ:事|こと》じや《ルビ:昔|むかし》の《ルビ:王|わう》さまニて
《ルビ:木|き》の《ルビ:丸|まる》とやらいふ《ルビ:所|ところ》にはむしろを《ルビ:敷|しい》て《ルビ:御|を》やすみ
なされたそふな所でおれも一《ルビ:首|しゆ》こじつけた
あきの《ルビ:場|ば》の《ルビ:仮家|かりや》のいほりとまを《ルビ:吹|ふき》
わらもろともに《ルビ:霜|しも》にぬれつゝ
《ルビ:斯|か》ふやつたところ□《ルビ:天地転倒|てんちてんだう》じやとむだ《ルビ:口|くち》
いふて《ルビ:戸口|とぐち》を《ルビ:引|ひき》よせ《ルビ:寝|ね》るところへうさんら
しき《ルビ:男|をとこ》《ルビ:何|なに》やら《ルビ:物|もの》ほしそふな《ルビ:顔|かほ》してのぞく
ゆへ《ルビ:何|なに》ものじやと《ルビ:問|とふ》たれば
こぬ人をまつほのうらの
《ルビ:夕|ゆふ》なきにやくやもしほの
《ルビ:身|み》もこがれつゝ
落〽《ルビ:人|ひと》の《ルビ:物|もの》に《ルビ:定家卿|ていかきやう》として