翻刻
【右丁】
【上段枠】
出羽天童
文歌堂真名富撰
兼題 春の歌
夏の歌
下総野田
柏唫社広善撰
兼題 秋の歌
冬の歌
東都
龍迺門梅明撰
兼題 恋の歌
雑の歌
【下段右枠】
畫工 一立斎先生
筆者 栞迺門先生
剞劂 江川錦二
摺工 両国半助
【下段左枠】
天童
会主 調歌堂真枝
野田
同 茂木重正
同 春友亭梅英
【左丁】
春 十五
うくひすは憎からぬかな梅の花我ものかほに枝をにきれと 野田 柏唫社 【印字不明】
ことならば風のふく日に花よちれ心つからと見れはうらめし 同
十三
またさらに朧月夜もめつらしな影さやけきは常のことにて 同
梅さけは園のうちのみほこりかに家の風をもふかせてしかな 同
はつ花はかそへられけり垣の外に咲はとなりのたからなれとも 同
吹風にうつりやすきを我とふか疎みて花をもたぬ柳か 大坂 雪の門
手折らすてもとる心やしりつらんしたしく袖にとまる梅か香 同 菊 守
さくをまち散をし惜むこころには花も中々さかり久しな 同 雪 雄
春風に吹おくられて鶯はおのかなく音もをちにきくらむ 大津 春 眠
梅さかぬ野のうくひすも春めきし心の花にとめて聞かな 同 鈴 雄