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【見開き 挿図】
【右丁】
茵蔯蒿(いんちんかう) かはらよもき
相州(さうしう)馬入川(はにうかは)武州(ふしう)多摩川(たまかは)處々(しよ〱)水邊(すいへん)砂地(すなち)に生(せう)す宿根(ふるね)より生(せう)す冬(ふゆ)死(し)せす艾(よもき)の葉(は)に似(に)て細長(ほそなか)し岐(また)多(おほ)く白 毛(け)
あり夏月(なつ)茎(くき)高(たか)さ二三尺 梢(こすえ)の葉(は)は小茴香(せうういきやう)の葉(は)に似(に)たり茎(くき)の頭(かしら)穂(わ)をなし花(はな)黄白色(はなうすいろ)青蒿(せいかう)の花(はな)に似(に)たり
葉(は)芳香(ほうかう)味(あしはひ)微(すこし)辛(から)く此(これ)時珍(じちん)説(とく)ところの山茵蔯(さんいんちん)なり一種 茎(くき)紫紅色(むらさきあかいろ)にひ低(ひき)く二尺 許(はかり)葉(は)尚(なを)細(ほそ)きものあり倶(とも)
に八九月 嫩苗(わかは)を採(とり)て薬用(やくやう)に入(いる)へし漢土(かんと)にては家圃(はたけ)に栽(うへ)て食料(しよくれう)にするを茵蔯(かいんちん)といふ皆(みな)一物(いちふつ)なり
【左丁】
紫(むらさき)茎(くき)の物(もの)