翻刻!いきもの図鑑

コレクション: 本草図譜(くずし字)

本草図譜. 巻13-15 - 翻刻

本草図譜. 巻13-15 - ページ 71

ページ: 71

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【右丁 挿図】 苧麻(ちよま)  からむし《割書:和名|鈔》 【左丁】  まほは原野(はらの)向陽(ひあたり)の地(ち)に多(おほ)く葉(は)は棤(かそ)に似(に)て岐(また)なく形(かたち)紫蘇(しそ)の如(こと)く背(うしろ)白色(しろいろ)円茎(まるきくき)に互生(こせい)し梢(こすえ)  の葉(は)の間(あいた)に穂(ほ)を生(せう)す形(かたち)孛落樹(ほつらくしゆ)《割書:こな|ら》の花(はな)に似(に)て穂に枝(ゑた)を生(せう)し黄白花(うすきいろのはな)を開(ひら)く甚(はなはた)細小(さいせう)なり此(この)  を圃中(はたけ)に培養(はいやう)するを家苧麻(うちよま)と云 即(すなはち)白苧(はくちよ)なり此(この)皮にて織製(をりせい)し夏布(かたひら)となす越後(ゑちこ)及(およひ)羽州(はしう)米沢(よねさは)  名産(めいさん)なり 一種   のまを  山野道(さんのみち)の傍(かたはら)に多(おほ)く生(せう)す葉(は)は苧麻(ちよま)に似(に)て厚(あつ)く大にして対生(たいせい)し背(うら)に白毛(しろきけ)なく絲(いと)なし穂(ほ)直立(ちよくりつ)して  肥大(ひたい)なり根(ね)を備中(ひつちう)にて食(しよく)すと云(いふ) 一種   らせいたさう  葉(は)は苧麻(ちよま)に似(に)て厚(あつ)く狹(せは)く長葉(なかくは)の頭(かしら)両尖(りふせん)ありて岐(また)をなす面(おもて)深緑色(こきみとりいろ)光沢(つや)縦横(たてよこ)紋脉(すじ)ありて皴(しは)  多(おほ)く背(うら)は淡(う)緑色円茎対生す穂(ほ)はやふまをの如(こと)し此(この)類(るい)皆(みな)野苧(やちよ)なり 一種   やぶまを  山足(さんそく)に生(せう)す葉(は)はのまをに似(に)て円(まろく)して大(おほき)さ掌(たなこゝろ)の如(こと)く又 紫蘇(しそ)に似(に)て面(おもて)深緑色(こきみとりいろ)背(うら)に白毛(はくまう)あり円(まろ)き  茎(くき)に互生(こせい)し秋月(あき)茎(くき)高(たか)さ七八尺 枝(ゑた)を分(わか)ち梢(こすへ)の葉(は)の間(あいた)に穂(ほ)を生(せう)す細茎(ほそきくき)にして下垂(しもにたる)小き碎(こまか)なる白花(はくくは)  あり後(のち)小毬(せうきう)を多(おほ)く攅生(さんせう)す黄褐色(うるみいろ)なり