翻刻
【右丁】
一種 あかそ
形状(かたち)やふまをに似て茎(くき)細(ほそ)く赤色(あかいろ)にして粗(あら)し
一種 みつくさ《割書:相州|方言》
又はり〳〵のき《割書:豆州|方言》ともいふ相州(さうしう)原野(はらの)尤(もつとも)多(おほ)し旧茎(ふるくき)枯(かれ)かして灌(き)木の如(こと)く高(たか)さ一尺にも及(およ)ふ春(はる)
旧幹(ふるみき)より生(せう)す葉(は)は苧麻(ちよま)に似(に)て小(ちいさ)く薄(うす)く微紅(すこしこう)を帯(をひ)て尖(とか)りあり茎(くき)紅色(あかいろ)にして細(ほそ)く両対(れうたい)す秋(あ)
月(き)梢(こすへ)の葉(は)の間(あいた)に穂(ほ)を生(せう)す又 苧麻(ちよま)に似(に)て長(なか)さ三四寸 下垂(けすい)す葉(は)の味甘し是紫苧の属なり
一種 いはかね
近年(きんねん)紀州(きしう)より来(きた)る植小木なり葉(は)はぱり〳〵のきに似(に)て長(なか)く毛茸(け)あり野海棠(やかいとう)《割書:はしか|んほく》に似(に)て互(こ)
生す高さ二三尺 春月(はる)葉(は)の間(あいた)に小花を開(ひら)く苧麻花(ちよまくは)とは異(ことかは)れり
【左丁 挿図】
のまを