翻刻
〽口(くち)をすいてか紅閨(こうけい)より
紅梅(こうばい)がのろくては
なまものは喰(くへ)ねへ
ちよんの間(ま)に
気(き)をやり梅(うめ)と
しやう
〽わたしや
柳(やなき)だから
おまへの
しやうに
どう
でも
なる
き
さ
梅(うめ)がぬしなら
やなぎがわたしなかの
よいのかすねるのかある
夜(よ)ひそかに山の月(つき)こゝろ
ないぞへさよあらし
現代語訳
〽口を吸って紅閨より
紅梅が鈍くては
生物は食べられない
ちょっとの間に
気を遣り梅と
しよう
〽私は
柳だから
お前の
しようように
どう
でも
なる
きさ
梅が主なら
柳が私、仲の
良いのか拗ねるのか、ある
夜ひそかに山の月、心
ないぞえ、さよ嵐