徳島県立図書館所蔵資料を翻刻

コレクション: コレクション1

近頃古狸珍説 礼義智信 - 翻刻

近頃古狸珍説 礼義智信 - ページ 81

ページ: 81

翻刻

拙(つた)なき味方の有様かな叶わぬ時は 討死(うちじに)せよと自身(じしん)真先(まつさき)に進み下知 しける其詞にはげまされ院?元(いんげん)を始 おやま等(ら)爰を引じと喰合ける根井(ねい) のお玉は石 投(なげ)の名人なれば何卒能敵 と見は打殺さんと馳廻りて尋けるに讃 州(しう)の役右衛門は味方をはげまし戦ひ しが何心なくお玉と行逢たりお玉は 得たりと独(ひと)り悦び少し退そいて祢(ね) らいをかためはつしと打たばあやま ず役(やく)右衛門が鼻(はな)ばしらに当(あた)り急所 のいた手にたまり得ず其侭とふと倒(たをれ) ける敵(てき)味(み)方の者是を見てしたり〳〵と ほめにける爰に又高須院元松の木 おやま讃州(さんしう)の八兵衛新手にて入 乱(みたれ) て喰合しが八兵衛は聞ゆる石投の名 人にて矢庭に八疋は計り石にて打殺 しける松の木のお山此体を見てもの