翻刻
か許にて暮秋休雨【別の写本「暮秋時雨」】
たか袖の秋の別れの櫛のはの
くろかみ山そまなくしくるゝ
【以下OCRのまま】
十一月の末に上野のさかひ近か
上杉相模守房定
越後の山中石句
法名常泰
旅所といふ所へ源房政にたくへ
て帰洛を催すへきよし侍しかは
一向井の人は白井の人々餞別せしに山路雪
帰るさも君かしほりに東路の
山かさなれる雪や分まし
廿七日山雪にむかひて朝たち侍
利根川を香に見侍りて
降つみし雪の光やさそふらん
浪よりあくるあまのとね川
あくれは三国山を越侍るとて
木曽路の空も此かさなれる嶺
よりつゝき侍らんと覚えて
踏分て中〳〵道や残るゝむ