翻刻
鬼門之事 家居の始りの事
酒顛童子の事
鬼神の事 人を喰ふと云事
夜刃羅刹と云事
或問珍巻二
狐火之説
或問曰世に 狐火(キツネビ)とて夜中狐の火を燃(トモス)事有又|雨降(アメフリ)
闇夜抔(クラキヨナド)に墓所(ムシヨ)おのづから燃(モユル)事あり是いか成理そや
対曰|狐火(キツネビ)と墓所(ムシヨ)の焼(ヤクル)火は皆 陰火(インクハ)といふ物なり
陰火は皆 光(ヒカリ)のみあつて曽(カツ)て物を焼(ヤク) 事なし
又 陽火(ヤウクハ)は常の火なり物につけば其侭 焼(ヤクル)なり
陰(イン)火は物につく事なく結句(ケツク)水を得て盛(サカン)也