翻刻
《ルビ:登|ノボ》る事あり是《ルビ:自然|シゼン》の《ルビ:陰火|インクワ》なり陰火成ル
によつて《ルビ:陸|クガ》にあがる事なく水気を
得て《ルビ:盛|サカン》也別而《ルビ:雨降|アメフリ》におる物なり水中《ルビ:有|アリ》
火といふ心にて何の《ルビ:業|ワザ》といふ事もなく《ルビ:自然|シゼン》
に《ルビ:燃|モユ》る物なり《ルビ:木玄虚|モクゲンキヨ》が《ルビ:海賦|ウミノフ》に陰火《ルビ:潜|シン》
《ルビ:然|ゼン》と云るは是なり又《ルビ:嶺南異物志|レイナンイフツシ》の中にも
海の火の事を《ルビ:詳|ツマヒラカ》に載すあやしき事に
あらず
高山相立説
或問云《ルビ:富士山|フジサン》《ルビ:浅間嶽|アサマノタケ》には昔より《ルビ:常|ツね》に《ルビ:烟|ケムリ》立て
《ルビ:絶|タヘ》ず《ルビ:故|カルカユヘ》に風に《ルビ:靡|ナビ》くと《ルビ:詠|ヱイ》し又は《ルビ:遠近|ヲチコチ》人の
見やはとがめぬとよめりいか成《ルビ:子細|シサイ》にて《ルビ:煙|ケムリ》立《ルビ:登|ノホリ》
ぬるそや又かやうの山には折ふし山《ルビ:焼|ヤケ》て石を《ルビ:飛|トハ》
し《ルビ:砂|スナ》を《ルビ:降|フラ》す事ありさやうの時は《ルビ:麓|フモト》の川水
《ルビ:血色|チイロ》に成事あり《ルビ:其理|ソノリ》何とも《ルビ:究|キワメ》がたし《ルビ:詳|ツマビラカ》に
其説を聞かん