みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

地震前兆集 全 - 翻刻

地震前兆集 全 - ページ 27

ページ: 27

翻刻

さわぐ程にまどいやすき人心にて其度々に驚き騒ぎ何事も なさでこなして守りくらしたりしかどきのふけふはふるひも やみ何の恙もなく相知りたる人はた無事なれば互によろこ びいひかわ【右には】 しなどして心の落居るまゝにつく〴〵と考ふれ バこたびの地震は去年の夏雨なかりしによりて炎熱の地中 に爵伏せしをことしとなりても雨たに多ければかゝる大変にも ならずして程よく散發もすべきに苗さへ水に乏しかりしかば 去年のまゝに蟄したるが夏の気にさそはれてかく一時に激發 せしなるべしさらば何方も同じさまにこそ有べきに国所により て強弱のあるはいかにそやとおもへどもそれは炎熱の気を敷?而 事の軽重と土地の堅懦【ダ よわい:愞は懦の略字】によるなるべしとにかくに此度の地震こそ 一時發陽の地震にてはあらじと覚ゆれば他の識者之さだめを待 事なれどいたり深からぬ心に思ふまゝを筆の序にしるし置て万 用記の追加とする事になん   嘉永七年六月廿五日 【以下赤字】 當嘉永七寅年六月地震あり又十一月四日朝五ツ半時大震 し続いて大津波あり詳しき事ハ別に書記置たり   尚十一月四日震ひし奈良市の状況【右にを記し】したる書もあり   披見せらるべし              樟蔭誌