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きのふ《割書:廿三日| 》夕日花やかにて夜に入ても静なれば暁近く起出で
見れば月色明かにして此程の如く蒸暑からず快き肌もちに
をとる日の雨にて時気融せしなるべし地震も実に是迄ぞ
と嬉しく詠め居たりしに明六ツ半頃一ゆりしたるに驚きて雨
戸引置し臥ぬ明はてゝ《割書:廿四日| 》見れば夕へよりのさまを【右ににカ】引替て
雨となりたりしが四ツ時頃より空晴たり
朝四ツ時少して九ツ時過震ひかど強からず夜中は不震
けふは天神社の地事六番宮入之折柄雨となりしかば物商ふ人茶店出
せる男抔いたくこう【右に「困」あり】じけるとぞ川中にすゞみ船十艘はかりありしが
とにかくに此頃の空のさま晴雨時の間に替りぬるぞ心うき
廿五日雲多けれども晴
終日不震夜中も同じ
天神御祭礼例年より早く渡御なりぬ家敷〳〵人家の献燈
は本より川すじの篝などは減せねど大川のすゝみ船は例の年
の半にもたらず遠方の見物人も是に同じ
廿六日陰天今日土用に入る
けふも震ひしかはしらねどもそれとおもひはなし総て廿四日より
こなたには震ひしといふ人あれどおのれしらぬほどの事なれば
先は鎮りたりと云べし
かくふるひやまずして日を経るうちにはいろ〳〵の浮説おこりて
けふの何の時にはわけて其心せよいと恐しき目見るべし或ハ来る
何日の日はこよなく悪き日也油断すべからずなどとり〳〵いひ