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そこでさへゝ
しなのゝ善光寺様よ。とうじかひ帳おはし
まして。諸国近へんさんけいの人よ。もんぜんふじや
と申る方へ。りよしくいたせしあまたの
向行、其や内ニて千人ばかり。みどふへこもりて
だんぎのなかで。ゆらり〳〵とゆすられいだし。
それよぢしんよ火じよとゆうこへ。見れば
ぼふ中一じにつぶれ。水がでるやら火が
もへたつや。ちうやぢしんの七日ニ七夜。
其や中にて御地頭様で。しゆ〴〵の
お手あてこれあるほどに。いつけしん
るいたずねてみても。どこにどうして
いられるやらと。おもいあんじる心の内を。
ほんにきくのもあわれな事よ。中でぶなん
の其人ゞは。おもい〳〵にふるきをあつめ。