翻刻
【右丁】
へたちて状に疎き誹士すくな
からす幸につ人花藍画を
業とす時々各に与りまた其状を
書しむるに生を得さる物類
若干に及ふ依て古圖に倣ひ
又諸書の文儀をとり□今
百七十余品を寫す此草
【左丁】【印・特1・1569】
木にしをりしてまた見ぬ禽
獣蟲魚のうへも各精神を入る
活俳あり猶委しきに至らむ
とならは物産の識者にたよりて
尋たまへとしかいふ
安永庚子秋素外玉池茅處の
恵下より書
現代語訳
【右丁】
へだたって形状に疎い俳士が少なからずいる。幸いにも絵師は花鳥画を業としており、時々それぞれの絵に参与し、またその状を描かせるが、写実的に描くことのできない物類が若干に及ぶ。そこで古図に倣い、また諸書の文例を取り入れて、今回百七十余品を写した。この草稿は
【左丁】【印・特1・1569】
書物に栞をして、まだ見ぬ鳥獣虫魚の上も各々精神を込める活俳がある。なお詳しいことに至ろうとするならば、物産の識者に頼って尋ねたまえと、そういうことである。
安永庚子秋 素外玉池茅處の恵みにより記す