翻刻
【右丁】
苦瓜(くくは)
つるれいし《割書:江|戸》 にかごうり
バルセムアツフル《割書:和|蘭》
【左丁】
四月種を下して生す蔓延(まんゑん)し葉(は)は七九 尖(せん)あり糸瓜(しくは)《割書:へち|ま》に
似て又(また)【叉ヵ】深(ふか)し花黄色 甜瓜(てんくは)の如(こと)し花の下に実を結ふ円
くして長く両頭 尖(とか)りて長さ三寸 許(はか)り皮厚くして外に疣(いほ)
あり蝦蟇(かま)の背(せ)の如く嫩(わ)かき時 煮(に)て食(くろ)ふへし又 塩蔵(ゑんそう)
するもよし味(あしは)ひ微(すこ)し苦(にか)し熟すれは黄色 頭(かしら)自(おのつから)さけて
実(み)顕(あらは)る実に深紅色の肉を蒙(かふ)むりて扁(ひらた)く味ひ甘(あま)し
実は黄色にして蟹(かに)の甲(かう)に似て小なり