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一安部川晦日大洪水ニてみろくと申候処人家多く流失往来へ
水上り府中宿大洪水先年薩州様御普請有之候場
所切込町中不残安部川ケ【々?】中多く人家流失
一大井川壱升七合目之大洪水金谷宿水上り八軒家出口
堤三ヶ所切込川越候共家数四五十軒流失村々大破損
何れにや山崩半途に止り居候よし
一澳津【興津?】宿沖の方高波打上り家宅捨置一同山へ逃登り
之由海辺続き村方同様併無別条東海道筋土橋板
橋悉く落幷松木倒多し吉田大橋斗無別条
天竜川東之方堤押切見附宿西中泉池田村へ向ケ
平一面ニ海のことく人家多く流失大破損切所多く往来
万能村より南之方笹原と申所へ舟ニて森下村へ向ケ乗
廻し小川伝へ池田村へ凡一里半程船路通行
乗邨之【云?】前ノ△印より是迄大塚與六郎より見せ候書付也
此後江戸往来及見聞候ものゝ噺を聞に中々此書
付なとよりハ大造の天変に聞之候予か桑名へ引越
之節未八月十七日江戸を立候か高輪あたりより大風雨
にて道中大難義なから其日ハ戸塚まて着たりしか其夜
甚之大風雨ニて宿中潰家抔も有之駅亭のものも
深く案し《割書:かまくらや|安行ゟ》立退呉之様ニ申しけるかかゝる風雨立退
とていつ方へ立退くやと尋けれハ土蔵之内へ入呉候様よ
もや土蔵ハ潰申間敷抔いふ内極先庭より見上る処に